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市場動向は金融市場における最も基本的な側面の1つです。市場動向は市場、もしくはある資産の価格の全体的な方向性として定義することができます。そのため、市場動向はテクニカル分析、ファンダメンタル分析のどちらでもしっかりとチェックされています。
ブルマーケット(強気相場)は、最も簡単ないくつかのトレードと投資戦略を使うことができるので、相対的に簡単にトレードを行うことができます。経験の浅いトレーダーでも、本当に有利な強気相場では勝つことができるでしょう。そのため、市場がどのように循環しているのかを理解することは非常に重要です。
それでは、強気相場について何を知っておくべきでしょうか。そして、トレーダーはどのようにそのチャンスを活かすべきでしょうか。これらをこの記事では説明していきます。
ブルマーケット(強気相場)とは?
ブルマーケット(強気相場)とは、金融市場で価格が上昇する状態のことを指します。ブルマーケット(強気相場)という言葉は株式市場においてよく使われます。しかしながら、為替、債券、商品、不動産、そして仮想通貨などあらゆる金融市場に対して使うことができます。また、ブルマーケットはビットコイン、イーサリウム、BNBなどの特定の資産を指して使われることもあります。それだけにとどまらず、ユーティリティトークン、匿名コイン、バイオ銘柄などセクターを対象に使われることもあります。
ウォールストリートのトレーダーが強き(bullish)、弱気(bearish)という言葉を使っているのを聞いたことがあるかもしれません。トレーダーが市場は強気であるという時は、価格が上昇することに期待しています。弱気の時は、価格が下落すると予想しています。
強気の場合は、必ず価格が上昇するわけではないですが、たいていのトレーダーはマーケットに対してロングのポジションを取ります。強気になるというのは必ずロングのトレード機会が今すぐに現れることを意味するわけではなく、価格が上昇中、もしくは上昇することが予想されるというだけです。
また、弱気相場だからといって、必ず価格が下落、もしくは変動するわけではないです。 そのため、より長い時間軸で強気相場を考える方が賢明です。この意味で、強気相場には、主要な市場のトレンドから外れはしないものの、下落や停滞などの期間も含まれます。下のビットコインのチャートを見てください。停滞の期間やいくつかの激しい暴落がありますが、ビットコインは、ずっと大きな上昇トレンドに入っています。
ビットコインのチャート(2010~2020年)
つまり、強気相場の定義はどの時間軸で話しているのかによって変わります。一般的に、強気相場という言葉を使う時、月や年の時間軸で話をしています。他の市場分析テクニックと同様に、より長い時間軸でのタイムフレームは短い時間軸のものよりもより有効です。
そのため、長い時間軸での強気相場の場合は価格が長期的に下落する期間があるかもしれません。これらのトレンドに反した価格変動は、大きく異なることはありますが、特に価格変動が大きくなることで知られています。
ブルマーケット(強気相場)の例
強気相場の最も有名な例のいくつかは、株式市場から来ています。これらは、株価やインデックス(日経平均株価など)が継続的に上昇しているときです。
世界経済は、強気相場と弱気相場の間で変動します。これらの景気循環は何年、時には何十年も続くことがあります。一部では、2008年の金融危機の余波から始まった強気相場は、コロナウイルスのパンデミックまで持続し、歴史上最長の強気相場だったと言われています。
それでも、ダウジョーンズ工業株平均(DJIA)の長期的なパフォーマンスを見てみましょう。基本的には100年に渡る強気相場が続いていることがわかります。確かに、1929年(世界大恐慌)や2008年(リーマンショック)のように、何年も続く下落期もありますが、全体的なトレンドはずっと右肩上がりです。
1915年以来のDJIA(ダウジョーンズ工業株平均)のパフォーマンス
一部の人は、ビットコインでも同じような傾向が見られると主張しています。しかし、ビットコインが何年にもわたる弱気相場に直面するかどうか、そしていつ直面するかは、実際にはわかりません。また、他のほとんどの仮想通貨 (つまりアルトコイン)は、おそらく同じような価格上昇を経験することはないでしょうから、何に投資するかは非常に慎重に決める必要があります。
ブルマーケット(強気相場) とベアマーケット(弱気相場)の違いは?
これらは全く逆のコンセプトなので、違いを推測するのはそこまで難しいことではないです。強気相場では価格は継続的に上昇します。一方で、弱気相場では価格は下落し続けます。
この結果、それぞれの期間中にどのようにトレードをするべきかも変わります。強気相場では、トレーダーと投資家はロングのポジションを持とうとします。一方で、弱気相場では彼らはショート、もしくは現金で保有しようとします。
価格が下落すると予想しているため、現金(、もしくはステーブルコイン) で保有するのは、市場に対してショートのポジションを持っていると言える場合もあるかもしれません。主な違いは、ショートは資産価格の下落から利益を得ることを目的としているのに対し、現金のままで保有することは資本を維持することを目的としているということです。しかし、資産を売却して安く買い戻すことを期待している場合は、資産価格の下落から直接利益を得ていなくても、基本的にはショートポジションとなります。
もう1つ考慮すべきことは手数料です。ステーブルコインで保有する場合は、保管コストがかからないことが一般的なため、手数料はかからないでしょう。しかしながら、多くのショートポジションの場合は資金調達手数料を要求されたり、ポジションをオープンにしておくために利率を維持したりする必要があります。長期的なショートポジションを持つ場合、四半期先物には資金調達手数料がないので、長期的なショートポジションを持つ場合は理想的です。
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トレーダーのブルマーケット(強気相場)活用方法
強気相場のトレードの主な考え方は比較的シンプルです。価格は上昇しているので、ロングして、価格が下がったら買うのは一般的に合理的な戦略です。これが、長期保有戦略とドルコスト平均法が一般的に長期の強気相場に適している理由です。
The trend is your friend, until it's not.(邦訳 トレンドは友達、裏切られるまでは)という投資の格言があります。これは、市場のトレンドと同じ方向でトレードを行うことが合理的と言うことを意味します。同時に、永遠に続くトレンドは存在せず、景気循環の別のパートでは同じ戦略がうまく機能しない可能性もあります。唯一確かなことは市場は変動することです。COVID-19の感染拡大で見てきたように、何年間も続いてきた強気相場がたったの数週間で終わってしまうこともあります。
当然、強気相場の場合は大半の投資家は強気になります。価格が上昇しているので、全体的な感情も強気になるのは理にかなっています。しかしながら、強気相場においても、弱気な投資家もいます。そういった投資家の戦略と合っている場合は、ショートポジションを持つことなどで、短期的な逆張りトレードで成功するかもしれません。
そのため、強気相場における直近の高値でショートをしようとするトレーダーもいます。しかしながら、こういった戦略は高度であり、一般的にプロのトレーダーに適したものです。より経験の浅いトレーダーの場合はトレンドに逆らわないようにトレードするようにしてください。強気相場でショートをしようとして、損する投資家も多いです。結局のところ、激怒した雄牛(ブル)や機関車の前に飛び出すのは危険な試みです。
まとめ
この記事では強気相場とは何か、そしてそのような場合にどのようなアプローチでトレードをすべきかについて説明してきました。たいていの場合、あらゆるトレンドにおける、最もわかりやすいトレード戦略は全体トレンドの方向性に従うことです。
このように、強気相場は、初心者や初めての投資家にとっても、良い取引の機会を提供してくれるかもしれません。しかし、リスク管理を適切に行い、ミスをできる限り避けるための学習を続けることは、常に必要不可欠です。
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