金融業界でのカストディとは、一般的に金融機関などが顧客に代わって資産を預かる(保有する)ことを指します。カストディサービスの利用により盗難や紛失などのセキュリティの危険が軽減され、資産保有者にとって望ましい場合もあります。
カストディ事業者は銀行とは異なり、保有する預かり資産を自己目的で活用することはできません。そのため、カストディ事業者は通常、資産の保管業務に手数料を課しています。また、顧客の要求に応じ、預かり資産を売却する場合にも手数料が適用される場合があります。
とは言え、これによりカストディ事業者の存在意義が損なわれることにはなりません。カストディ事業者は、新規ユーザーの受け入れ、ベテランユーザー向けへの洗練された取引ツールの提供など、エコシステムにおいて重要な役割を果たしています。機関投資家向けに資産保管と管理を行う事業者数は、増え続けています。さらに、万一の保管資産に損失が発生した事態に備え、顧客向けに補償保険に加入している事業者もあります。