ステーブルコインとは?
目次
はじめに
仮想通貨におけるステーブルコインとは?
ステーブルコインはどのように機能しますか?
ステーブルコインのメリットとは?
ステーブルコインのデメリットとは?
ステーブルコインのユースケース
ステーブルコインは規制対象ですか?
まとめ
ステーブルコインとは?
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ステーブルコインとは?

ステーブルコインとは?

初心者
公開済 Mar 6, 2020更新済 Jun 20, 2022
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概要

ステーブルコインとは、フィアット通貨や貴金属など、価格が安定している資産に固定された仮想通貨のことを指します。ステーブルコインは、仮想通貨市場でよく見られる高いボラティリティを回避するために開発されました。

ステーブルコインには、法定通貨担保型、仮想通貨担保型、アルゴリズム型の3つのタイプがあります。BUSDのような法定通貨担保型のステーブルコインは、従来のフィアット通貨に固定されています。ステーブルコインと交換可能なフィアット通貨を担保とすることで、価格の安定性を維持しています。仮想通貨担保型のステーブルコイン (DAIなど) は、仮想通貨の価格のボラティリティを考慮して過剰にトークンを担保し、アルゴリズム型のステーブルコインは、準備金を必要とせずに供給をコントロールします。

その実用性と時価総額の大きさから、規制当局もステーブルコインについて詳しく調べはじめています。一部の政府は、通貨の管理を維持するために独自のものを作っているほどです。


はじめに

仮想通貨はボラティリティがすべてではありません。実際、一定の価格を維持するために、特別に設計されたステーブルコインもあります。コインやトークンが一夜にして暴落するような業界では、ブロックチェーンのメリットとより安定したコモディティを追跡する機能を組み合わせた通貨に対する大きな需要があります。まだ、取引や投資でステーブルコインを利用していない方は、メリットとデメリットを含めて、ステーブルコインについて学ぶ価値があると思います。


仮想通貨におけるステーブルコインとは?

ステーブルコインとは、フィアット通貨や他の資産の価値を追跡するデジタル資産です。例えば、ドル、ユーロ、円、さらには金や原油に固定されたトークンを購入することができます。ステーブルコインは、保有者がピア・ツー・ピアのブロックチェーン・ネットワーク上で利益と損益を固定し、安定した価格で価値を振替することを可能にします。
Bitcoin (BTC) 、Ether (ETH) などのアルトコインは、歴史的に常に変動が激しいです。これは投機の機会が多い反面、欠点もあります。ボラティリティが高いため、仮想通貨を日々の決済に利用するのは困難です。例えばある日、商店がコーヒー代として$5のBTCを受け取ったものの、次の日にはBTCの価値が50%下がるかもしれません。そのため、ビジネスの計画と運営が困難になります。

以前は、仮想通貨の投資家やトレーダーは、仮想通貨をフィアット通貨に交換する以外に利益を確定したり、ボラティリティを回避する方法はありませんでした。この2つの問題をシンプルに解決してくれたのが、ステーブルコインの誕生でした。現状、BUSDやUSDCのようなステーブルコインを使用することで、仮想通貨のボラティリティに簡単にアクセスすることができます。


ステーブルコインはどのように機能しますか?

他の商品の価格や価値に連動するコインを作るには、安定のためのメカニズムが必要だとされています。これには複数の方法があり、そのほとんどは別の資産を担保にするというものです。これらの方法は他の方法よりも成功していることが証明されていますが、成功を保証するような決定的な概念のようなものはまだありません。

法定通貨担保型ステーブルコイン

法定通貨担保型のステーブルコインは、USDやGBPなどのフィアット通貨を準備金として保持します。例えば、各BUSDは、担保として保有する本物のUSドルによって支えられています。ユーザーは、固定のレートでフィアットからステーブルコインに、またはその逆を行うことができます。トークンの価格が原資産であるフィアットから乖離した場合、アービトラージャーによってすぐに価格は固定レートに戻ります。
例えば、BUSDが$1以上で取引されているとします。アービトラージャーはUSドルをBUSDにコンバートし、市場で高く売ります。これにより、BUSDの供給量が増え、価格は再び$1に下がります。BUSDが$1以下になると、トレーダーはBUSDを購入し、USDにコンバートします。これにより、BUSDの需要が高まり、価格が$1に戻されます。

仮想通貨担保型ステーブルコイン

仮想通貨担保型のステーブルコインの仕組みは、法定通貨担保型のステーブルコインと同様です。しかし、ドルや他の通貨を準備金として使用するのではなく、仮想通貨を担保として機能させています。仮想通貨市場は変動が激しいため、通常は仮想通貨担保型のステーブルコインは価格のボラティリティへの対策として過剰な準備金を担保にしています。

仮想通貨担保型のステーブルコインは、スマートコントラクトを使用して生成とバーンを管理します。これにより、ユーザーが独自にコントラクトを監査できるため、プロセスの信頼性が高まります。しかし、仮想通貨担保型のステーブルコインの中には、コミュニティがプロジェクトの変更に投票することができる分散型自立組織 (DAO) によって運営されているものもあります。この場合、最善の決定を下すには、投票に参加するか、DAOを信頼する必要があります。

例を見てみましょう。USDに固定された$100のDAIを生成するためには、1.5倍の担保として$150分の仮想通貨を提供する必要があります。DAIを手に入れたあとは、好きなように使用することができます。あなたはそれを振替することも、投資することも、ただ単に保持しておくことも可能です。担保を返して欲しい場合は、100 DAIを返済する必要があります。ただし、担保が一定の担保率や融資額を下回ると、清算されることになります。

ステーブルコインが$1を下回ると、保有者が担保のためにステーブルコインを返済するインセンティブが生まれます。これによりコインの供給量が減り、価格は再び$1に上昇します。$1を超えると、ユーザーはトークンを生成するインセンティブが働き、供給量が増えて価格が下がります。DAIはその一例ですが、仮想通貨担保型のステーブルコインはすべて、ゲーム理論 とオンチェーンアルゴリズムを組み合わせて、価格の安定を促しています。

アルゴリズム型ステーブルコイン

アルゴリズム型のテーブルコインは、準備金の必要性を排除することで、異なるアプローチをとっています。その代わり、アルゴリズムスマートコントラクトが、中央銀行金融政策と同様に、発行されたトークンの供給量を管理します。このモデルは、仮想通貨担保型や法定通貨担保型のステーブルコインよりもはるかに稀であり、正常に実行するのはより困難です。

基本的にアルゴリズム型のステーブルコインのシステムは、価格が追跡するフィアット通貨を下回ると、トークンの供給量を減らします。ステーキング、バーン、買い戻しなどの方法があります。価格がフィアット通貨の価値を上回った場合、新しいトークンが流通し、ステーブルコインの価値を下げます。


ステーブルコインのメリットとは?

ステーブルコインは、投資家、トレーダー、仮想通貨ユーザーにとって多用途で強力なツールです。彼らの主な強みは、以下の通りです: 

1. ステーブルコインは、日々の決済に利用することができます。お店も、企業も、個人も、安定を重視します。仮想通貨はボラティリティが高いため、決済処理に広く利用されるには至っていません。主要なステーブルコインはペグを維持した実績があるため、かなり信頼性が高く、日常的に使用するのに適しています。

2. ステーブルコインには、ブロックチェーンベースであるという利点があります。互換性のある仮想通貨ウォレット (数秒で無料で作成可能) を持っている世界中の人に、ステーブルコインを送ることができます。二重支払いや、虚偽のトランザクションもほぼ不可能となります。このような性質があるため、ステーブルコインは非常に汎用性の高いものとなっています。

3. ステーブルコインは、トレーダーや投資家がポートフォリオをヘッジするために使用することができます。ポートフォリオの一定割合をステーブルコインに割り当てることは、全体的なリスクを低減するために有効な方法です。ポートフォリオ全体が市場価格の変動に強くなり、またチャンス到来に備えて手元資金を確保することができます。また、市場の低迷時にステーブルコインのために仮想通貨を売却し、より低い価格で買い戻すこともできます (つまり、ショートです)。ステーブルコインでは、ブロックチェーンからお金を引き上げることなく、便利にポジションに出入りすることができます。


ステーブルコインのデメリットとは?

仮想通貨の普及を支える可能性があるにも関わらず、ステーブルコインにはまだ限界があります: 

1. ステーブルコインは、ペグを維持することが保証されているわけではありません。主要なプロジェクトには実績のあるものもありますが、失敗したプロジェクトも多くあります。ステーブルコインのペグを維持するための問題を常に抱えている場合、その価値は劇的に失われます。

2. 透明性の欠如。Tether (USDT) とUSD Coin (USDC) はまだ完全な公開監査を発表しておらず、ほとんどの大規模ステーブルコインが定期的な証明書を提供しているだけです。民間会計士がステーブルコイン発行者に変わって実施します。

3. 法定通貨担保型のステーブルコインは、通常他の仮想通貨よりも中央集権的です。中央機関が担保を保有し、外部の金融規制の対象となることもあります。これによって、コインを大きくコントロールすることができます。また、発行者が持っていると主張する準備金を信頼する必要があります 

4. 仮想通貨担保型と無担保型のコインは、機能するためにそのコミュニティに大きく依存しています。仮想通貨プロジェクトでは、オープンなガバナンスの仕組みが一般的です。つまりユーザーは各プロジェクトの開発や運営に対して発言権を持つことになります。そのため、開発者やコミュニティが責任を持ってプロジェクトを運営できるように、関与や信頼する必要があります。


ステーブルコインのユースケース

ここでは、市場に出回っている2つの人気ステーブルコインについて深く掘り下げてみましょう: BUSDとDAI。

法定通貨担保型ステーブルコイン: バイナンスUSD (BUSD)

BUSDは、Paxosとバイナンスによって発行されたUSDで担保されたステーブルコインです。BUSDはニューヨーク州金融サービス局の監督下にあり、フィアットの準備金がBUSDの供給量と同等であることが定期的に証明されています。Paxosのウェブサイトを通じて、お客様は直接、新規BUSDをマイニングしたり、担保となるBUSDをバーンしたりすることができます。この仕組みにより、BUSDを正常に固定させ続けるアービトラージが可能になります。

仮想通貨担保型ステーブルコイン: MakerDAO (DAI)

DAIは、Ethereum上のUSDの価格を追跡する最も有名な仮想通貨担保のステーブルコインの1つです。このコインは、ガバナンストークンであるMKRを保有するMakerDAOコミュニティによって管理されています。MKRを利用して、プロジェクトを変更するための提案を作成し、投票することができます。DAIは仮想通貨のボラティリティに対処するために過剰な担保を設定しており、ユーザーは担保を管理する担保付き債務ポジション (CDP) を締結しています。すべてのプロセスは、スマートコントラクトを介して実行されます。


ステーブルコインは規制対象ですか?

ステーブルコインは、フィアットと仮想通貨のユニークな組み合わせにより、世界中の規制当局の関心を集めています。価格が安定しているため、投機以外の目的でも利用できます。また、国際的にも安価で迅速な振替が可能です。このため、ステーブルコインは一国の中央銀行が直接コントロールできないものの、フィアットの対抗馬として機能する可能性があるとする意見もある。その反動で、独自のステーブルコインを作ろうと実験している国もあるくらいです。

ステーブルコインは、仮想通貨の一種であるため、お住まいの地域の管轄区域では仮想通貨と同じ規制の下に置かれる可能性が高いです。また、フィアット通貨の準備金でステーブルコインを発行する場合、規制当局の承認が必要となる場合があります。


まとめ

現在、投資家やトレーダーで、ある時点でステーブルコインを保有していない人を見つけるのは困難です。ステーブルコインは、トレーダーが新しい市場機会を素早く利用できるように、仮想通貨取引所に保有されていることが多いです。これまで述べてきたように、仮想通貨をフィアットにキャッシュアウトすることなく、ポジションの出入りができることも大きな魅力です。取引や投資以外にも、ステーブルコインは、決済や世界規模の送金、あるいはDeFiエコシステムでのステーキングによるパッシブインカムを得るために非常に便利です。

仮想通貨の不可欠な要素であり、新しい金融システムの構築を可能にしたとはいえ、そのリスクを過小評価するべきではありません。私たちは、固定の失敗、準備金の紛失、訴訟の問題などを抱えた安定コインプロジェクトを目にしてきました。このように、ステーブルコインは非常に汎用性の高いツールですが、仮想通貨であることに変わりはなく、同様のリスクを抱えていることを忘れないでください。ポートフォリオを分散させることでリスクを軽減することができますが、投資や取引を行う前に必ずご自身で調査してください。