お金の時間価値とは?
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お金の時間価値とは?

お金の時間価値とは?

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公開済 Feb 3, 2023更新済 Jun 21, 2023
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概要

お金の時間価値 (TVM) は、将来同額のお金を受け取るより、今受け取る方が望ましいという考え方です。これは、お金を投資してリターンを得ることができます。この概念をさらに発展させて、将来の合計現在価値と、現在の合計将来価値を調べることができます。

TVMは、いくつかの方程式で数学的に表現することができます。また複利計算も可能であり、TVMを決定する際にはインフレを考慮するのが一般的です。

はじめに

私たち1人1人がどれだけお金を大切にしているかは、興味深い概念です。一部の人は、あまり重要視していないかもしれません。他の人は、お金のためにもっと頑張ろうとしているかもしれません。これらの概念はかなり抽象的ですが、時間の経過とともにお金を評価することになる場合、実際には十分に確立されたフレームワークがあります。年末に多額の昇給を待つか、今よりも少額の昇給を得るか迷っている場合、お金の時間的価値は学ぶべき素晴らしい原則です。

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お金の時間価値の紹介

お金の時間価値 (TVM) は、経済/金融の概念であり、将来同額のお金を受け取るより、今受け取る方が望ましいという考え方です。この判断の中には、機会費用という考え方があります。あとでお金を受け取ることを選択した場合、その間にお金を投資したり、他の価値のあるアクティビティにお金を使用する機会を逃してしまいます。

例を見てみましょう。あなたは友達に$1,000を借りました。そして、今になって返済の連絡がありました。友達は、今返済することで$1,000を提供すると言うが、明日から1年間世界一周旅行に出かけてしまいます。ただし、12ヶ月後の戻ってきた後に$1,000を提供します。

特に怠け者の方は、12ヶ月待っても問題ありません。しかし、TVMは今手に入れたほうがいいということを意味します。その12ヶ月以内であれば、高金利の普通預金口座に預けることもできます。賢く投資して利益を上げることもできます。インフレーションは、12ヶ月後のお金の価値が低くなることも意味するため、実際に支払われる金額は実質的に少なくなります。

興味深いのは、その友達が12ヵ月後にあなたにいくら払えば、待つだけの価値があるのかということです。1つは、あなたの友達は少なくともあなたが12ヵ月の待期期間に得られる潜在的利益を相殺する必要があります。

現在価値と将来価値とは?

この会話全体を、TVMフォーミュラとして知られる完結な数式にまとめることができます。しかし、その前にお金の現在価値とお金の将来価値という、他の計算をしておく必要があります。 

お金の現在価値は、将来の現金合計を市場金利で割り引いた現在の価値を知ることが出来ます。この例で言うと、1年後に友達からもらった$1,000が、実際には今日どのような価値を持っているか知りたいと思うかもしれません。

将来価値はその逆です。今日の金額を見て、将来、特定の市場金利でいくらになるか計算するものです。従って、1年で$1,000の将来価値には、1年分の金利が含まれます。

お金の将来価値を計算する

お金の将来価値 (FV) は、簡単に計算できます。先ほどのサンプルに戻り、手元にある可能性のある投資機会として金利 (2%) を使用しましょう。本日投資して得た$1,000の1年後の将来価値は、次のようになります:

FV = $1,000 * 1.02 = $1,020

あなたの友達が今、旅行は2年になるといったと想像してみてください。あなたの$1,000の将来価値は次のようになります:

FV = $1,000 * 1.02^2 = $1,040.40

どちらの場合も、複利を想定していることに注意してください。将来価値の式を一般化すると、次のようになります:

FV = I * (1 + r)^n

 I=初期投資額、r=金利、n=期間数

また、Iは後で取り上げるお金の現在価値に置き換えることについても注意してください。それでは、なぜ将来価値を知りたいと思うのでしょうか?それは今投資したお金が将来どのような価値を持つのか、計画を立てるのに役立ちます。また、先ほどの例で、今いくらかの金額を受け取るか、後で別の金額を受け取るかを決定する必要がある場合にも役立ちます。

お金の現在価値を計算する

お金の現在価値 (PV) の計算は、将来価値の計算と似ています。私たちがしていることは、将来の金額が現在の価値になるかを推測することです。これを行うには、将来価値の計算を逆にします。

あなたの友達が、1年後に当初の$1,000ではなく$1,030を渡すと言ったと想像してください。ただし、それが良い取引かどうかを判断する必要があります。これは、PVを計算することで可能となります (金利は同じ2%と仮定)。

PV = $1,030 / 1.02 = 1,009.80

こちらで、あなたの友達は実際にあなたに良い取引を提案しています。現在価値は、あなたが今日友達から得られるよりも$9.80高くなります。この場合、1年待った方がよいでしょう。

PVを計算するための一般的な計算式を見てみましょう:

PV = FV / (1 + r)^n

ご覧のように、FVPVへ、逆にFVをPVへ置き換えることで、TVMの計算式ができます。

貨幣の時間価値に対する複利計算とインフレーションの影響

PVFVの式は、TVMを議論するための優れたフレームワークを提供します。複利計算の概念は既に紹介しましたが、さらに発展させて、インフレーションが計算に与える影響を見てみましょう。

複利効果

複利は、何年もかけて雪だるま式の効果をもたらします。最初は少額の金額でも、単利だけの金額よりもはるかに大きな金額になる可能性があります。私たちの確立したモデルでは、年に1回の複利計算を検討しました。しかしそれよりも定期的に、例えば1年に1度、四半期ごとに複利計算をすることもできます。

これを組み込むには、モデルをわずかに調整できます。 

FV = PV * (1 + r/t)^n*t

PV=現在価値、r=金利、t=年間複利計算期間数

年に1度、$1,000に2%の複利を適用してみましょう。

FV = $1,000 * (1 + 0.02/1)^1*1 = $1,020

これはもちろん、先ほど計算したものと同じです。しかし、年4回の複利運用の機会があれば、結果はさらに大きくなります。

FV = $1,000 * (1 + 0.02/4)^1*4 = $1020.15

15セントの増加は大したことないように見えるかもしれませんが、金額が大きく、期間が長くなることで、その差が大きくなる可能性があります。

インフレーション効果

現時点では、インフレーションは計算に織り込んでいません。インフレーション率が3%の時に、年率2%の金利は何の役に立つでしょうか?インフレーション率の高い時期には、市場金利よりもインフレーション率を差し込んだ方が良い場合があります。賃金交渉は、これが一般的に行われる場所の1つです。

しかし、インフレーションを計るのはもっと厄介なことです。1つは、商品やサービス価格の上昇を計算するさまざまな指標から選択できることです。それらは通常、異なる数値が提示されます。インフレーション率も、市場金利と異なり、予測がかなり困難です。 

要するに、インフレーションについて私たちができることはあまりありません。インフレーションの割引をモデルに組み込むこともできますが、前述のように、将来に関してインフレーションは非常に予測不可能になる可能性があります。

お金の時間価値を仮想通貨に適用する方法

仮想通貨には、現在の仮想通貨の合計と、将来的に異なる合計のいずれかを選択できる複数の機会があります。ロックステーキングはその一例です。Ether (ETH) を今維持するか、ロックして6ヶ月後に2%の金利で取り返すかの選択を迫られる場合があります。実際、より良い報酬を提供する別のステーキングの機会を見つけることができます。簡単なTVM計算で、最適な商品を見つけることができます。

さらに抽象的に言えば、Bitcoin (BTC) をいつ購入すべきかということです。BTCは一般的にデフレーション通貨と呼ばれていますが、実際にはその供給量はある時点まで緩やかに増加します。これは定義上、現在インフレーション供給があることを意味しています。その際、$50のBTCを購入するか、次の給料を待って来月$50を購入する必要があるのでしょうか? TVMでは前者を推奨しますが、実際のところはBTCの価格が変動しているため、より複雑な状況になっています。

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まとめ

TVMの定義は形式的なものではあるが、この概念は既に直感的に使いこなしているはずです。金利、収益、インフレーションは、私たちの日常的な経済生活において一般的です。私たちが今日取り組んだ正式バージョンは、大企業や投資家、貸し手にとって非常に便利です。彼らにとって、ほんのわずかな割合でも、利益と収益に大きな違いをもたらす可能性があります。仮想通貨投資家にとって、最高の報酬を得るために資金をどこにどのように投資するか決定する際に、この概念は以前として心に留めておく価値があると言えます。

参考文献