仮想通貨における時価総額の説明
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仮想通貨における時価総額の説明

初心者
Published Dec 11, 2020Updated Jun 25, 2021
6m

簡単に説明すると

時価総額は、株式市場と同様に、仮想通貨やブロックチェーンプロジェクトにも適用されます。これは、ある仮想通貨やブロックチェーンネットワークの現在の市場価値を表現したものです。

同程度に重要な指標は、仮想通貨全体の時価総額です。ある意味で、ブロックチェーンと仮想通貨業界が有する価値を推測する指標として使用することができます。

 

はじめに

仮想通貨プロジェクトの時価総額を計算するのは比較的簡単です。仮想通貨愛好家の大半は、個々のプロジェクトの時価総額を比較しますが、全体像を把握する上でも役立ちます。

すべての仮想通貨の合計値は、個々の時価総額が特に大きな2大プロジェクト、 ビットコインイーサリアムの合計よりもはるかに大きいです。

著名な仮想通貨データアグリゲーターは、仮想通貨全体の時価総額を報告しているため、この指標を継続して観察するのは比較的容易です。しかし、それが何を意味し、市場についてどのようなことを私たちに教えてくれるのでしょうか?この記事で解説いたします。

 

仮想通貨の時価総額とは?

しばしば "時価総額(market cap)"という相性で呼ばれる指標ですが、正式には時価総額はmarket capitalizationといい、現時点で仮想通貨ネットワークが持つ市場価値を示しています。この指標、個々の仮想通貨価格に流通量を乗算することによって算出されます。

たとえば、アリスコインとボブコインという2つのネットワークがあるとしましょう。アリスコインには合計1,000枚のコインが供給されており、すべてが流通しています。ボブコインはプルーフオブワークのチェーンで、最大供給量10万枚のコインのうち6万枚が流通しています。現在のアリスコインの市場価格は100ドル、ボブコインは2ドルとした場合、どちらの仮想通貨の方が時価総額が大きいのでしょうか?

時価総額=流通量×価格

アリスコインの時価総額=1,000×100ドル=100,000ドル

ボブコインの時価総額=60,000×2ドル=120,000ドル

1枚のボブコインが1枚のアリスコインよりも価格が1/50だとしても、ボブコインのネットワークの価値はアリスコインの価値よりも高いといえます。そのため時価総額は、個々のコインの価格を計るよりも、ネットワークの価値を推定するのに適しています。

 

仮想通貨総時価総額とは何ですか?

仮想通貨総時価総額は、ビットコイン、アルトコイン、ステーブルコイン、トークン、および市場に流通するすべての仮想通貨の合計値を示しています。それは業界全体の規模を示すため、多くの人がこの指標を重要だと考えています。
2013年以降の仮想通貨時価総額。出典:CoinmarketCap

仮想通貨市場は ボラティリティが比較的高いため、値が大きく変動する傾向があります。仮想通貨が誕生して最初の6年半、時価総額が200億ドルを超えることはありませんでした。直近でピークを迎えた2018年に7,700億ドルを超えて以降は、数千億ドル単位で変動しています。

 

なぜ、仮想通貨総時価総額が重要なのか?

仮想通貨全体の時価総額は、様々な経済圏と比較する際によく使用されます。たとえば、多くのアナリストはしばしば、仮想通貨の総時価総額を貴金属や株式の時価総額と比較します。

なぜそのような比較をするのでしょうか?なぜなら、仮想通貨市場が今後数年、数十年でどの程度成長する可能性があるのか、大まかな推測ができるからです。

しかしながら、仮想通貨やブロックチェーンプロジェクトの評価額を見積もる最適解は、まだ誰にもわかりません。こうした比較は有用ではありますが、盲信してはいけません。

異なる金融市場と比較することは、たいていの場合、無駄な努力です。異なる業界は、異なるタイプの投資家を惹きつけます。仮想通貨が株式トレーダー、外国為替トレーダー、貴金属投資家に魅力的に映る確証はありません。仮想通貨は新しく、成長著しい資産クラスであり、そのように扱われるべきでしょう。

 

仮想通貨総時価総額が誤解を生みかねない理由とは?

仮想通貨総時価総額に基づいて投資関連の意思決定を行うことは、多くの理由から誤った結論に至る可能性があります。

事業を推進する上でまず最初にすべきことは、個々のプロジェクトがもつ正しい時価総額を確認することです。これは、資産ごとの供給量と価格を乗算することで算出できます。

しかし、正しい供給量を算定するのは難しい場合があります。そのデータが間違っていれば、それ以降の計算も自動的に無効になってしまいます。

もうひとつ懸念すべきことは、プロジェクトによっては時価総額を操作することが可能なことです。一部のプロジェクトでは、誤った安心感と価値を生み出すために、時価総額を操作することがあります。時価総額が実際に何を意味するのかを疑わずに時価総額を見ることは、財務面で損失を生み出す意思決定につながる可能性があります。

結局のところ、時価総額はある瞬間を切り取って表現する数字にすぎません。今日は9桁、来週は10桁、6ヶ月後には8桁になるかもしれません。時価総額はその時点での価値を示すだけであり、その時点での仮想通貨業界のスナップショットであるともいえます。

 

希薄化された仮想通貨時価総額

時価総額を計算する方法は複数あります。ネットワークの将来価値を推定する方法の一つに、希薄化された時価総額と呼ばれるものがあります。その内容について、見てみましょう。

「希薄化された時価総額」という用語は、株式市場から来ています。株式市場では、すべてのストックオプションが行使され、すべての有価証券が株式に転換された場合の企業価値を「希薄化された時価総額」と呼んでいます。

この前提を念頭に置いた上で、仮想通貨の現在および将来の時価総額を見極めることが重要です。すべての仮想通貨通貨、トークン、および資産が現時点で供給可能な状態にあるわけではありません。

たとえば、ビットコインは最大2100万BTC、存在することがわかっています。現在、流通しているビットコインは1,850.5万ビットコインです。これは、1BTCあたり約10,550ドルの価格だった場合、約1952億ドルの時価総額に相当します。

希薄化された時価総額を計算する場合、ビットコインの最大供給量を考慮することになります。そのため、供給量の2100万と、現在のBTC価格10,550ドルを掛け合わせます。この合計が、ビットコインの希薄化された時価総額となり、約2,215億ドルに相当します。

これと同じ考え方が、仮想通貨市場に存在するすべての仮想通貨に適用できます。希薄化された時価総額は、単に資産の現在の価格を取り、これまでに流通する最大の供給量を掛け合わせたものです。これらの資産の価格がどのように変動するかを考えると、これは決して正確な指標ではありません。それでも、資産が過小評価されているか過大評価されているかを判断するのに役立ちます。

 

デフレトークン

多くの仮想通貨は、数年の間にその循環供給量が増加することがあります。これが発生した場合、価格は同じままであっても、希薄化した仮想通貨の時価総額は現在よりも高くなります。

同時に、積極的に供給を減らそうとするデフレトークンも存在します。これは様々な方法で行うことができ、そのうちの1つはコインバーン(焼却)と呼ばれるプロセスによるものです。これは、当該仮想通貨に設定されている最大供給量を減らすアクションです。 

資産価値が時間の経過とともに上昇せず、供給量が減少し続けている場合、将来の希薄化された時価総額は現在よりも低くなる可能性があります。

例を挙げてみましょう。BurnCoinは現在、1コイン1ドルの価格で2,000万トークンが最大供給量として設定されています。しかし、チームは市場からトークンを買い戻して燃やすことを決定し、BurnCoinの最大供給量を1,800万個に減らしました。

このアナウンス後、BurnCoinの価格は1ドルのままですが、今後コインバーンが発生することを知っているので、希薄化された時価総額は次のように計算できます。

1,800万BurnCoin x $1 = 1,800万ドル

しかし、コインバーンが発表された時点の時価総額は

2000万BurnCoin×1ドル=2000万ドル

 

この場合、希釈化された時価総額は実際には現在のものよりも低くなります。上記の例を念頭に置いて考えると、コインバーンの発表から実施までには多くのことが起こり得ることが想像できるでしょう。

コインバーン後でも、価格は上下する可能性があります。希薄化された時価総額は、特に積極的なコインバーンを実施するデフレトークンの場合、正確な指標とは言いがたいというのが正直なところです。現在の時価総額と同じように、スナップショットと考えることもできますが、これは将来の価値を推定しようとするスナップショットです。

 

終わりに

仮想通貨時価総額は、見るべき重要な指標のひとつです。仮想通貨業界全体に対する評価のトレンドを表しています。また、現在報告されているものと、希薄化された時価総額を区別するのにも役立ちます。

同時に、他の指標も考慮することが重要です。時価総額はパズルの一部分に過ぎません。資産を投じる前に、業界の他の側面も精査する必要があります。

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