ラップドトークンとは?
ラップドトークンとは?
ホーム記事

ラップドトークンとは?

中級者
Published Jan 20, 2021Updated Apr 29, 2021
5m

概要

ラップドトークンは他の仮想通貨の価値とペッグされている仮想通貨です。この種類のトークンがラップドトークンと呼ばれるのは、他のブロックチェーン上でラップされたバージョンを作成するためのデジタル金庫であるラッパーに、オリジナルの資産がロックされているからです。

それでは、ラップドトークンにはどのような意味があるのでしょうか。一般的に、それぞれのブロックチェーンは違う機能を提供しています。そして、それぞれが会話をすることはできません。ビットコインブロックチェーンは、イーサリウムブロックチェーンで何が起きているかわかりません。しかし、ラップドトークンを使うことで、違うブロックチェーン間での架け橋を増やすことができます。


イントロダクション

イーサリウム上でBTCを使えなくてやバイナンススマートチェーン上でETHが使えなくて、不満を感じたことはありませんか。あるブロックチェーン上の仮想通貨は、他のブロックチェーン上にシンプルに転送することはできません。

ラップドトークンは、この制限を回避し、ブロックチェーン上で非ネイティブ資産を使用する方法です。


ラップドトークンとは?

ラップドトークンは別の仮想通貨のトークン化バージョンです。ラップドトークンの価格は、別の資産の価格とペッグされており、基本的には任意のタイミングで、(アンラップして)オリジナルの資産に償還することができます。さらに、通常は発行されたブロックチェーン上にネイティブに存在しない資産の価値にペッグされます。

他の資産からその価値を取得しているという観点で見ると、ラップドトークンはステーブルコインに似ていると考えることができます。ステーブルコインの場合は、その価値は多くの場合法定通貨から取得しています。ラップドトークンの場合は、通常は他のブロックチェーン上にある資産です。
ブロックチェーンは独立したシステムのため、ブロックチェーン間での情報の移動を行ういい方法がありません。ラップドトークンによって、基礎となっているトークンが実質的にクロスチェーンに対応するので、様々なブロックチェーン間でのインターオペラビリティ(相互運用性)を向上させます。
ただのユーザーの場合は、ラップングやアンラッピングプロセスについて心配する必要はありません。その場合は、それらのラップドトークンを他の仮想通貨と同じようにトレードすることができます。例えば、バイナンスにはWBTC/BTCマーケットがあります。


ラップドトークンの仕組み

イーサリウム上でトークン化されたバージョンのビットコインであるラップドBTC(WBTC)を例に説明をしていきます。WBTCはイーサリウムネットワーク上で、BTCを効率的に使えるようにした、ビットコインの価格と1:1でペッグするようになっているERC20トークンです。
ラッピドトークンは、一般的にラッピングされた金額と同等の資産を保有するエンティティである、カストディアンが必要です。会社、マルチシグウォレット、DAO、あるいはスマートコントラクトがカストディアンの役割を担うことができます。つまり、WBTCの場合はカストディアンは発行される1WBTCに対して、1BTCを保有する必要があります。カストディアンがそのオリジナルの仮想通貨を保有していることの証明はオンチェーンに存在します。 
それでは、ラッピングのプロセスはどのような仕組みでしょうか。ある会社がWBTCの発行のためにBTCを送金したとします。カストディアンは送られてきたBTCの枚数に応じて、イーサリウム上でWBTCを発行します。WBTCをBTCに戻す必要がある時は、その会社はカストディアンにバーン(焼却)リクエストを出します。そうすると、BTCはリザーブからリリースされます。カストディアンがラッパーとアンラッパーの役割を担っていると考えることができます。WBTCの場合は、追加と減少、そして会社の役割はDAOが担っています。
コミュニティの中には、テザー(USDT)もラップドトークンではないかと思う人もいるかもしれませんが、テザーは厳密にはラップドトークンではないです。確かにUSDTは普通はUSDと1:1でトレードされていますが、テザー社はリザーブに流通しているUSDTの枚数に正確に対応するだけのUSDを持っていません。その代わり、テザー社のリザーブには、現金及びその他の現実の通貨、BTC、資産、貸付金債権で構成されています。しかしながら、考え方は非常に似ています。USDTトークンは法定通貨のUSDのラップされたバージョンの1種として機能します。


イーサリウム上のラップドトークン

イーサリウム上のラップドトークンは、他のブロックチェーン上のトークンを、ERC20規格に準拠させたものです。つまり、イーサリウムネイティブじゃない資産をイーサリウム上で使うことができるということです。そして、ご存じだとは思いますが、トークンのラッピングとアンラッピングにはガス代としてイーサリウムが必要となります。

これらのトークンの実装はまったく違うかもしれません。トークン実装の詳細に関しては、ビットコインのトークン化の記事をご覧ください。 
イーサリウム上のラップドトークンで面白いものとして、ラップドイーサ(WETH)があります。簡単に要約すると、ETH(イーサ)はイーサリウムネットワーク上での取引の支払いに必要なもので、ERC-20はイーサリウム上でトークンを発行するための標準規格です。例えば、ベーシックアテンショントークン(BAT)オミセゴー(OMG)はERC20トークンです。
しかしながら、ETHはERC20規格よりも先に開発されたので、この規格に準拠していません。多くのDappsでは、イーサとERC20トークン間でのコンバートが要求されるため、問題となっています。この問題に対応するために、ラップドイーサ(WETH)が作られました。これはERC20規格に準拠した、ETHのラップドバージョンです。つまり、WETHはイーサリウム上でトークン化されたバージョンのETHです。


バイナンススマートチェーン(BSC)上のラップドトークン

イーサリウム上のラップドトークンのように、ラップされたビットコインや他の多くの仮想通貨をバイナンススマートチェーンで使うことができます。


バイナンスブリッジを使って、ラッピングを行うことで、持っている仮想通貨(BTC、ETH、XRP、USDT、BCH、DOTなど)をBEP20トークンの形式で、バイナンススマートチェーン上で使えるようになります。自分の仮想通貨をBSCに持ってきたら、それらをトレードしたり、様々なイールドファーミングアプリケーションで使ったりすることができます。
ラッピングとアンラッピングにはガス代がかかりますが、BSCに関してはそのノードの性質上、他のブロックチェーンと比較しても大幅にガス代が安くなることが期待できます。ただし、カウンターパーティーリスクがある点は注意してください。より詳しくは、バイナンスブリッジの記事をご覧ください。


ラップドトークンを使うメリット

多くのブロックチェーンには独自のトークン規格(イーサリウムならERC20、BSCならBEP20など)がありますが、これらの規格は複数のチェーンで使うことができます。ラップドトークンによって、ネイティブではないトークンを特定のブロックチェーン上で使えるようにします。

さらに、ラップドトークンは中央集権型、分散型取引所両方にとって、流動性と資本効率性を向上させることができます。活用できていない資産をラップして、他のチェーンで使えるようにすることで、別々のチェーン上の流動性を組み合わせることができます。

そして、最後のメリットは取引時間と手数料です。ビットコインには素晴らしい特徴がいくつもありますが、最速ではないですし、使うには高すぎる場合もあります。しかし、ビットコインに関してはそれでも問題はないですが、困る時もあります。これらの問題を別のブロックチェーン上のラップドバージョンを使用することで、取引時間の短縮と手数料の低減を実現し、軽減することができます。



ラップドトークンを使う場合の制限

現在のラップドトークンの実装では、資金を保有するカストディアンを信用することが求められる場合が大半です。現在利用可能なテクノロジーでは基本的にカストディアンが必要となるため、ラップドトークンを真のクロスチェーントランザクションに使うことはできません。

しかし、より分散化されたオプションがいくつか登場しており、将来的には完全に信頼できるラップドトークンの発行と償還が可能になるかもしれません。

また、発行プロセスはガス代が高いため比較的コストがかかり、多少のスリッページが発生することもあります。


まとめ

ラップドトークンは、異なるブロックチェーン間の架け橋となります。ラップドトークンとは、他のブロックチェーン上にネイティブに存在するアセットをトークン化したものです。

これは、仮想通貨と分散型金融(DeFi)におけるインターオペラビリティを支援します。ラップドトークンは、資本がより効率的で、アプリケーションが簡単にお互いに流動性を共有することができる世界を実現するための第一歩となります。
ラップドトークンについてまだ質問がある場合は、Ask Academyという、バイナンスコミュニティが質問したり、回答したりする、Q&Aプラットフォームを確認してください。