Wrapped XRP (wXRP) とその仕組み
ホーム
記事
Wrapped XRP (wXRP) とその仕組み

Wrapped XRP (wXRP) とその仕組み

初心者
公開済 Jan 14, 2022更新済 Feb 14, 2022
5m

概要

Wrapped XRPは、XRP Ledger以外のブロックチェーンでも使用できるXRPにペッグされたトークンです。ラッピングされたこの資産は、XRPのアンラッピングとラッピングを行っているカストディアンの準備金にあるXRPと1対1で交換することが可能です。

アービトラージによって、Wrapped XRPの価格はXRPとペッグされています。Wrapped XRPの価格がXRPよりも高い時、トレーダーは安価になっているXRPをラッピングして、wXRPにして売却することでwXRPの価格が下がります。Wrapped XRPの価格がXRPより低くなった場合、トレーダーはwXRPを購入してアンラップを行い、XRPを売却するため、wXRPの価格が上がります。これにより、2つのトークンの間に安定した価格のペグが形成されます。

XRPをラッピングすることで、別のブロックチェーンのDAppエコシステムを利用し、そのチェーンにポートフォリオを分散することができます。ラッピングされたXRPを入手したい場合、Wrapped.comのERC-20版のWrapped XRP (xXRP) をバイナンスで購入することができます。wXRPの準備金は、ライセンスを取得したカストディアンであるHex Trustによって管理されており、Wrappedでアカウントを作成することでwXRPへのラッピングをはじめることができます。wXRPは、UniswapやSushiswapなどのプラットフォームにトークンペアで提供することで、流動性プールにステーキングすることができます。


はじめに

一般的な仮想通貨のポートフォリオでは、複数のブロックチェーンにまたがるコインやトークンを保有している場合が多いでしょう。しかし、これらすべての資産を管理・運用することは、特にブロックチェーンが相互運用できない場合、厄介なことになります。この問題を解決する1つの方法は、ラッピングされたトークンを使用して、あるチェーンから別のチェーンへコインをブリッジすることです。Bitcoin (BTC) やEther (ETH) のラップ版は、分散型金融 (DeFi) のプラットフォームや取引所ではすでにおなじみですが、新たなラップされた資産として、Wrapped XRP (wXRP) が登場しました。


Wrapped XRPとは?

XRPをラッピングすることで、XRPを、ネイティブのXRP Ledger以外のブロックチェーンで使用することができるようになります。例えば、Ethereum上にラップされたXRPは、Ethereum上のDAppsウォレットでwXRPとして、振替、ステーキング、取引することが可能になります。

ラップされた各トークンはアンラップすることで、1対1の比率で元のXRPにコンバートすることができます。また、ラップドトークンは、XRPの価格にペッグされており、その値動きを反映しています。wXRPというトークンシンボルは、Wrappedが作成したEthereum上のWrapped XRPという意味です。XRPは、代替となるラッピングプロバイダーを通じて、他のブロックチェーンにもラッピングすることができます。


Wrapped XRPの仕組み

XRPへのペッグを維持するために、Wrapped XRPは1枚のXRPによる準備金によって、裏付けされています。ユーザーがXRPをラッピングする際には、通常、ラッピングされたトークンを提供するスマートコントラクトにコインを送ります。XRPを保管しておき、誰かが自分のラップドトークンをアンロックすると、そのXRPが戻ってきます。

このようにWrapped XRPとXRPの間で自由に交換できるようにすることで、BUSDとドル (USD) のようにペッグが維持されます。Wrapped XRPの価格がXRPの価格を下回ると、トレーダーはより安いWrapped XRPを購入し、それをアンラップしてXRPを入手して売却します。このアービトラージは、Wrapped XRPの需要を増加させる一方、供給は減少し、ペッグに達するまでその価格を上昇させます。Wrapped XRPがXRPの価格を超えて上昇した場合、トレーダーはXRPをラップして売却します。この行動は、Wrapped XRPの売り圧力と供給を増加させ、ペッグされるまで価格を下げます。


XRPをラッピングする理由

XRPをラップすることで、対象となるブロックチェーン上のXRP保有者とユーザーの双方にいくつかのメリットがあります。

1. ラッピングにより、DeFiプロトコルや他のブロックチェーン上のDAppsへのアクセスが可能になります。例えば、Ethereumには巨大で発達したDeFiのエコシステムがあり、XRPの保有者は自分のトークンを新たな方法でステークし、運用することができるようになります。このメリットにより、XRPにユースケースが生まれます。

2. Ethereumブロックチェーンのみを使用する投資家は、XRPでポートフォリオを分散させることができます。複数のブロックチェーンにまたがって資産を管理するには時間がかかり、しばしば異なる仮想通貨ウォレットが必要になります。XRPは人気のある時価総額上位のコインですが、ラッピングによって、自分の選んだブロックチェーン上でネイティブにコインにアクセスできる新たな利用者を獲得することができます。


Wrapped社とWrapped XRP (wXRP) の説明

Wrappedは、複数のブロックチェーンやコインを対象に、監査付きのラッピングサービスを提供するブロックチェーンプロジェクトです。このチームは、トークンソフトとそのカストディアン (Anchorage、Hex Trust、Coinmetro)で 構成されており、ラップドトークンを担保するために必要な準備金を取り扱っています。

Wrappedは、すでにラップドトークンのバスケットを管理しており、2021年12月からERC-20のWrapped XRPをEthereum上で提供しています。wXRPの準備金は、アジアの認可を受けた保険付きのカストディアンであるHex Trustに保管されており、バイナンスで簡単にトークンの取引ができます。


XRPのラッピングとwXRPのアンラップ方法

XRPをラッピングしたり、wXRPをアンラップしたい場合は、このTypeformを使用してWrappedのアカウントを作成する必要があります。保有しているXRPやwXRPの交換方法については、Wrappedから詳細が伝えられます。


どのDeFiアプリでwXRPを使用することができますか?

wXRPの運用先として使用することができる、DeFi DappsはEthereum上にたくさんあります。ほとんどすべての分散型取引所 (DEX) で、wXRPペアを持つ流動性プールに参加または作成することができます。流動性を提供することで、プールを利用してスワップしたユーザーから手数料を得ることができるようになります。

ただし、ペアの価格比が変化した場合に、預けた資金が減少する変動損失が発生する可能性があることを忘れないでください。運用方法の1つとして考えられるものとして、SushiSwapのwXRP/wETHやwXRP/USDCプールでステーキングすることです。流動性の高い実績のあるプールを利用することで、変動損失のリスクを減らすことができます。Uniswapにも、wXRPともう1つのトークンをペアとして、参加できるプールも稼働しています。


結論

トークンのラッピングは、クロスチェーンの機能性と相互運用性を向上させるための優れたステップです。EthereumのDeFiファンであれば、XRPの保有と投資の経験をすることができます。XRPをお持ちの方は、Ethereumのエコシステムにアクセスできるようになったことで、非常に多くのチャンスが生まれました。所属するグループに関係なく、監査可能な信頼できるラップドトークンを使用するようにしてください。