ブロックチェーンテクノロジー入門
HomeArticles

ブロックチェーンテクノロジー入門

中級者
1d ago
29m

コンテンツ


ブロックチェーンとは?

ブロックチェーンはデータを追加することしかできない特別な種類のデータベースです。ブロックチェーンでは、データの削除や変更はできません。その名前の通り、ブロックチェーンはブロックと呼ばれる、データベースに追加された情報の塊が、鎖状につながるためブロックチェーンと呼ばれています。全てのブロックには1つ前のブロックへのポインターを持っており、そこには通常、トランザクション情報、タイムスタンプ、およびその有効性を確認するための他のメタデータの組み合わせが含まれています。

この方法でつながっていることで、入力された情報を編集、削除、修正が行われた場合、その後に続く全てのブロックが無効となるため、編集、削除、修正を行うことはできません。


ブロックチェーンの機能

この時点でブロックチェーンはすべてやや誇張されているように見えるかもしれませんが、実際にこのシステムがどのような利点を提供するのか疑問に思うかもしれません。ブロックチェーンの強みが発揮されるのは、ユーザーが相互に信頼することなく、共有された事実のソースを調整が必要となる場面です。分散ネットワークでは、適切に構築されたブロックチェーンをハイジャックできる単一の管理者的な役割は存在しません。

ブロックチェーンの状況を独自に検証し、実行するためにユーザーは特定のソフトウェアをダウンロードする必要があります。一度、ユーザーのマシン上で実行されたら。このソフトウェアは、情報(トランザクションやブロックなど)をアップロード/ダウンロードする目的で、他のマシン上のインスタンスとやり取りを始めます。あるブロックをダウンロードした新しいユーザーが、そのブロックがシステムのルールに基づいて、作成されたかを確認し、別のユーザーにこの情報を伝えます。

現在のブロックチェーンとは、データベースの同一のコピーをすべて実行および同期する数百、数千、または数万のエンティティ(これらをノードと言います。)で構成されたエコシステムです。これにより、冗長性が高くなり、24時間365日利用可能になります。


ブロックチェーンへの情報の追加

もしも、間違えた金融情報が記録された場合、ブロックチェーンの統合性は弱まります。同時に、分散型システムには元帳を維持する管理人やリーダーがいないです。それでは、ブロックチェーンではどのようにして参加者が誠実に行動していることを保証しているのでしょうか。

サトシナカモトはProof-of-Workシステムを提案しました。このシステムは誰でもネットワークに追加するブロックを提案できます。ブロックを提案するためには、参加者はプロトコルによって設定された答えを推測するために計算能力を使わなければいけません。計算能力を使って、参加者は、特定の値よりも小さくなる数字を見つけるために何度もデータのハッシュを行います。

このプロセスは一般にマイニングと呼ばれています。マイナーが正しい答えを見つけたら、そのマイナーが作成した(未承認のトランザクションで構成された)ブロックがチェーンに組み込まれます。その報酬として、そのブロックチェーンのネイティブトークンを受け取ります。

ハッシュを行うとその結果からどのような値を入力したかを推測するのは実質的に不可能です。しかし、入力から結果を確認するのは簡単です。この方法によって、ネットワークの参加者ならば誰でもそのマイナーが正しいブロックを発行したかを確認でき、無効なものは拒否することができます。このような場合、マイナーは報酬を得られず、無効なブロックを発行するために無駄な資産を使うことになります。

仮想通貨システムでは、公開鍵暗号方式によって、所有していない資産に対しては何もできないようになっています。コインは所有者しか知らない暗号鍵に紐づけられており、有効な署名がなされた場合のみその資産を使うことができます。

Proof-of-Workはユーザー間で合意に達するために最も活用されてきたスキームであり、唯一のスキームです。Proof-of-Stakeのような代替手段は大きな注目を集めていますが、正しく実装されて、ちゃんと安定して長期間稼働し続けられるかを証明する必要があります。また、ハイブリッドコンセンサスメカニズムも注目を集めています。


ブロックチェーンの発明者

改ざん不可能な連続してつながったデータというアイデアは1990年代初頭からありました。W. Scott StornettaとStuart Haber は「How to Time-Stamp a Digital Document」という題の論文を公表しました。この論文では、ファイルを編集したり改ざんしたりできないように、ファイルにタイムスタンプを付けるための効率的な方法について論じました。

StornettaとHaberのアプローチは不完全だったので、実装するには第三者への信頼を必要としました。ブロックチェーンテクノロジーには他の情報科学分野のイノベーションを取り入れられ、初めて発表された論文の著者はサトシナカモトという偽名を名乗っていました。つまり、この謎の人物がこれまで説明してきたシステムの発明者となります。

ブロックチェーンの歴史について、より詳しく知りたい場合はブロックチェーンの歴史という記事をぜひご覧ください。


ブロックチェーンは何ができるのか?

仮想通貨はブロックチェーンのユースケースの1つにしかすぎません。多くの人がビットコインのような分散型通貨の出現から、分散型コンピューティングの可能性を見出しました。ビットコインのような第一世代のブロックチェーンがトランザクションの共有データベースを生み出したように、イーサリウムのような第二世代のブロックチェーンはスマートコントラクトという概念を生み出しました。スマートコントラクトとはブロックチェーン上で実行される、トークンを移動するための条件を設定するためのプログラムです。

スマートコントラクトでは、どこかのサーバーでコードが実行されることはないので、ホストレベルでの単一障害点は存在しないということです。ユーザーはソフトウェアが公開されていれば、監査でき、開発者はシャットダウンや変更ができないようにコントラクトを設計できます。

ブロックチェーンを活用したアプリケーションとしては以下のような例があります。

  • 仮想通貨:デジタル通貨は単一障害点がなく、仲介業者なしで資産を移転することができる非常に強力な方法です。ユーザーは、銀行を使った国際送金が着金するのにかかる時間の数十分の一以内に(多くの場合、わずかな費用で)世界中のあらゆる人に資金を送受信することができます。このデジタル通貨は没収できず、取引を取り消すことも凍結することもできません。
  • 匿名決済:アリスとボブは互いに信用していないですが、スポーツ賭博をしたいと思っています。2人ともスマートコントラクトに10ETHを送金し、このスマートコントラクトにはオラクルを通じて、試合のデータが提供されます。試合が終了したら、コントラクトはどっちのチームが勝ったのかを評価し、勝者に20ETHを支払います。
  • 分散化データ:ブロックチェーンは、スケーラビリティ問題を抱えていますが、ファイル管理のための分散型ストレージに組み込むことができます。スマートコントラクトによってアクセス管理をすることができ、データ自体はオフチェーンのコンテナ内にホストされます。
  • 証券:ブロックチェーンベースのセキュリティトークンは、ある程度のカウンターパーティリスクをもたらしますが、金融セクターにとって非常に必要な改善と考えられています。今日のセキュリティ分野に新たな流動性とポータビリティをもたらし、不動産やエクイティなどの資産のトークン化を可能にします。


ブロックチェーンは何に活用されているのか?

ブロックチェーンテクノロジーには幅広いユースケースがあります。以下で、バイナンスアカデミーで紹介しているユースケースを紹介します。

  • サプライチェーン:効率的なサプライチェーンは多くの成功するビジネスの中核であり、サプライヤーから消費者に商品が届くまでにおける商品の取り扱いにブロックチェーンを適用したいというニーズがあります。このような業界における、複数のステークホルダーが協調することはこれまでは非常に困難であることが証明されてきました。しかし、ブロックチェーンテクノロジーを使った、改ざん不可能なデータベースを中心とした相互運用可能なエコシステムは、無数の産業に新しいレベルの透明性をもたらす可能性があります。
  • ゲーム:ゲーマーはサーバーを管理している企業のおかげでゲームを楽しむことができています。エンドユーザーには、ゲーム内の資産に対する実際の所有権はなく、ゲーム内のアセットは特定のタイトルのパラメーター内にのみ存在します。こういったゲームの代わりに、ブロックチェーンベースのアプローチを選ぶと、ユーザーは自分自身で資産を代替可能トークン、もしくは代替不可トークンの形で所有することができ、ゲーム内、もしくはマーケットを通じてこの資産を移転させることができます。
  • ヘルスケア:ブロックチェーンの透明性とセキュリティは、医療データを保存するためのプラットフォームとして理想的です。医療業界(病院、診療所、その他の医療サービスプロバイダーで構成される)は非常に細分化されており、集中型サーバーへの依存により、機密情報が脆弱な立場に置かれています。 ブロックチェーン上で記録を暗号によって保護することで、患者はプライバシーを維持しながら、グローバルデータベースを利用する機関と情報を簡単に共有することができます。
  • 国際送金:銀行で国際送金をするのは多くの手間がかかります。主に複雑な仲介者ネットワークによる手数料と着金するまでの時間によって、非常に高額、かつ緊急の取引では頼ることができないものとなっています。仮想通貨とブロックチェーンはこのエコシステムの仲介人を排除し、多くのプロジェクトが安価で、迅速な資金の移転を実現しようと取り組んでいます。
  • デジタルID:現在、デジタル時代に対応したIDソリューションの必要性が高まっています。物理的な証明書は偽造の可能性もあり、手に入れることができない人もいます。いわゆる、自己主権型アイデンティティがブロックチェーンの元帳に記録され、その所有者と紐づけられます。その所有者はプライバシーを犠牲にすることなく、どの情報を第三者に公開するかを選択することができます。
  • IoT:インターネットに接続された物理デバイスが一般、業務用の両方で飛躍的に増加することが、ブロックチェーンの普及にとって大きな意味を持つと考えている人たちもいます。このような世界、つまりM2M(機械間)のエコシステムでは、マイクロペイメントのために高いスループットを実現できるシステムが必要と考えられています。
  • ガバナンス:分散型ネットワークでは独自の形態の規制が実装されることを考えると、ローカル、国家、さらには国際的なレベルで仲介者なしでのガバナンスプロセスを実現しているプロジェクトもあることは自然なことです。ブロックチェーンのガバナンスでは、全ての参加者が意思決定に参加できるようすること、及びどのポリシーが実装されるかの概要に関しての透明性を提供することが保証されています。
  • チャリティー慈善団体は多くの場合、資金受け入れ方法における制約によって活動が困難になっています。仮想通貨を活用する慈善団体は、ブロックチェーンテクノロジーを使うことで、これらの制約を回避しようとしています。ブロックチェーンの技術的な個性を利用して、透明性の向上、世界規模での展開、および経費の削減を実現することができ、ブロックチェーンという新興分野は慈善活動の影響を最大化するポテンシャルがあります。


まとめ

パブリックブロックチェーンはパーミッションレスなシステムなので、参加者となるために必要な認証プロセスなどはありません。ビットコインや他の仮想通貨では、オープンソースのソフトウェアをダウンロードするだけでユーザーはネットワークに参加することができます。

これらの元帳へのアクセシビリティを考えると、参加者をBANするのは非常に困難で、ネットワーク全体をオフラインにするのはほぼ不可能です。このような、アクセシビリティはあらゆる種類のユーザーにとってブロックチェーンを魅力的なツールとします。

ブロックチェーンの最も有名なアプリケーションは金融取引に使われていますが、将来的にはブロックチェーンが活躍しそうな分野は他にも多くあります。