著者: Andrey Sergeenkov
概要
DeFi業界のイールドファーミングは、Uniswapのような分散型取引所 (DEX) に流動性を提供することで行われることが多くなっています。その対価として、ユーザーは流動性を提供しているトレードペアが生み出す手数料の一部を得ることができます。
Alpha Homoraは、イールドファーミングのポジションに最大2.5倍のレバレッジをかけることを可能にします。また、お客様のお好みやリスク許容度に応じて稼ぐことができます。そうすることで、流動性マイニング全体の収益を上げることができるのです。しかし、レバレッジを効かせれば、それだけリスクも大きくなるのが一般的です。それでは、その様子をご覧ください。
はじめに
DeFiで成功しているプロジェクトは、ユーザーが流動性を提供することでイールドファーミングに従事できるようになっています。こうした取り組みのほとんどは、Ethereumエコシステムを中心に行われおり、歴史的に、分散型金融ツールやアプリケーションの主要なネットワークとなってきました。バイナンススマートチェーン (BSC) もこの種の機能をサポートしていることから、Alpha財団ラボチームはBSCとEthereumの両方にDeFiエコシステムを構築することを決定しました。
Alpha Homoraとは?
Alpha Homoraは、Alpha財団ラボが開発した2番目の実用商品です。これは、ユーザーのレバレッジが流動性マイニングのエクスポージャーを活用できるように設計されています。具体的には、DeFiイールドファーミングを行っているユーザーは、自身のポジションを「増幅」することができます。DeFiイールドファーミングにとってレバレッジが効くのはおそらく初めてのことで、Alpha Homoraは分散型金融の中でも固有なプロジェクトです。
イールドファーミングだけではなく、様々なオプションが存在します。Alpha HomoraはETHのレンディングをサポートしており、参加者は精算人やバウンティハンターと呼ばれる特別なユーザーになることもできます。これらの意味については後ほど説明します。要するに、これらのオプションはすべて、ユーザー自身の好みやリスク許容度に応じてお金を稼ぐことができるということです。これらのオプションはすべて、高いAPYの報酬を得ることができ、Alpha HomoraはDeFi愛好家にとって魅力的な存在です。
Alpha Homoraのイールドファーミングのオプション
Alpha Homoraで探索する最初のオプションは、イールドファーミングです。ユーザーは、ウォレットを接続すると、資金を入金し、レバレッジを決定して、すぐにファーミングをはじめることができます。
現在、Alpha Homoraがサポートしているプールは以下の通りです:
WETH/WBTC (Uniswap)
WETH/USDT (Uniswap)
WETH/USDC (Uniswap)
WETH/DAI (Uniswap)
WETH/DPI (IndexCoop)
Alpha Homoraによるイールドファーミングの重要な点は、ファーミングされたすべてのALPHAトークンが毎日再投資されることです。これにより、完全にパッシブな方法で高い利回りを得ることができます。
ALPHAトークンの説明
ALPHAは、ユーティリティとガバナンスのトークンです。Alpha Homoraプロトコルだけでなく、Alpha財団のエコシステム内の他の商品についても同様です。ALPHAトークンは、バイナンスローンチパッドとローンチプールの両方でローンチした最初のプロジェクトでもあります。
使用例としては、流動性の提供、プロトコル手数料のシェアを受け取るためのAlphaステーク、Alpha製品間の相互運用性機能のアンロックなどがあります。
ガバナンスに関しては、2つの側面があります。まず第一に、ALPHAトークンの保有者は、金利、価値比率、清算ペナルティなど、特定の商品の主要な指標を管理することができます。2つ目のレベルは、より広範なプロトコルレベルのガバナンスに関するものです。Alpha財団ラボによると、 ALPHAオーナーは、将来的に異なるAlpha製品がどのようにシームレスに連携できるかを判断できるようになるそうです。
Alpha Homoraの効果
イノベーション
Alpha Homoraは、イールドファーミングとより広範なDeFi産業の両方に有益なイールドファーミングに従事する新しい方法を導入します。Alpha Homoraは、ユーザーが中間業者を利用することなく、より高いAPYを獲得することができます。
セキュリティ監査
スマートコントラクトの監査は、投資家にとって大きな懸念点です。適切なセキュリティ監査を受けずにスタートしたDeFiプロジェクトは数多く存在します。これに対し、Alpha HomoraのスマートコントラクトはPeckshieldの監査を受けています。Alpha財団のセキュリティレビューレポートはこちらをご参照ください
ガバナンストークン
Alpha財団のエコシステムにAlpha Homoraが加わることで、ALPHAトークンにさらなる相乗効果がもたらされます。他のAlpha商品と同様に、トークンはAlpha Homoraプロトコルのガバナンスの一部として使用されます。コミュニティへの参加は、長期的な持続性を実現するための重要なステップです。
Alpha Homoraのリスク
清算
レバレッジを効かせた他の戦略と同様に、特に注意が必要です。清算されるリスクを十分に理解した上で、資金を入金する必要があります。Alpha Homoraでは、イールドファーミングが清算されるリスクを負っています。ユーザーがUniswapの80%ソルベンシー、IndexCoopの60%ソルベンシー以上を維持している限り、ポジションは清算されることはありません。つまり、レバレッジのかかったポジションは、負債がポジション価値の80%以上になると、Uniswapで清算することができます (スリッページは考慮しません) 。
潜在的な脆弱性
なお、コードが監査されたからといって、コントラクトの使用にリスクがないわけではありません。どんなソフトウェアにもバグや脆弱性はつきものであり、スマートコントラクトを利用する際にはそのことを念頭に置く必要があります。
金利付きEthereumヴォールト
Alpha Homoraを通じて、保有しているEtherの利払いポジションで利息を得ることが可能です。Alpha HomoraバンクにETHを入金すると、代わりにibETHトークンを受け取ることができます。これらのibETHトークンは、継続的に利息を得ることができる取引可能な資産であり、バンクプール内のETHに対するお客様のシェアを表しています。
ETHの借り手が支払った利息は、プールのシェアに比例してETHの貸し手に支払われます。金利は、銀行の利用率によって決定されます。利用率が高ければ高いほど、金利も高くなります。簡単に言えば、借り入れの需要が高ければ高いほど、金利は高くなるということです。
支払われた利子の一部は、ブラックスワンイベントに備えた保険基金として国庫に保管されます。
精算人とバウンティハンター
Alpha Homoraのプラットフォームには、他にも独自の特徴があります。精算人ーと呼ばれる特別なユーザーは、リスクのあるポジションを清算することができます。これは、ユーザーのポジション値が各プラットフォームの清算率を下回った場合に発生します。つまり、清算しきい値を下回ったポジションは、手動で清算されるリスクがあります。精算人は清算額の5%を手数料として受け取ります。
バウンティハンターもスペシャルユーザーの一種です。彼らは、Alpha Homoraポートフォリオ内のすべてのイールドファーミングされたトークンをEtherで売却するコントラクト内の関数を呼び出すことができます。その際、バウンティハンターは集めたETHをイールドファーミングプールに再投資し、報酬総額の3%を得ることができます。これにより、プールの総価値に対する貸し手の全体的な出資比率が低下するため、貸し手が獲得するibETHトークンの量が減少します。詳細はこちらをご覧ください。
➟ 仮想通貨の購入を検討していますか? バイナンスでBitcoin (BTC) を購入しましょう!
まとめ
Alpha Homoraのローンチは、Alpha財団のエコシステムにとって重要なマイルストーンです。レバレッジの効いた流動性マイニングポジションを取れるようになったことは、広くDeFiスペースにとって重要なイノベーションです。
イールドファーミングが最大の売りですが、利子付きのEthereumアカウントは、より上級のユーザーにとっても魅力的です。リクイデーターやバウンティハンターになるという選オプションと合わせて、ブロックチェーンコミュニティはこのプラットフォームと様々な形で関わりを持つことができます。