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単純移動平均線(SMA)

単純移動平均線(SMA)

初心者

単純移動平均線(SMA)の概要

単純移動平均線(SMA)とは、価格データを滑らかな線で表示することでトレンドを特定しやすくするテクニカル分析ツールです。単純移動平均線は、特定の期間における資産の終値の平均価格の算出して求められます。この結果をチャート上でつなぐと線(ライン)として値動きが視覚化され、トレンドの特定が容易となります。

単純移動平均線(SMA)の仕組み

単純移動平均線(SMA)は、10日、20日、50日などの一定期間における資産の平均価格を算出して求められます。単純移動平均線の計算式はシンプルな構造となっており、任意の期間の終値を合計し、その期間で割ることにより算出されます。

ここでは、5日単純移動平均線(SMA)を例に挙げます。過去5日間の資産の終値が$10、$11、$12、$13、$14であると仮定すると、5日単純移動平均線は以下の計算式により算出されます。5日単純移動平均線=(10+11+12+13+14)÷5=60÷5=12。この計算の結果、5日単純移動平均線は$12となります。新たに終値が定まると、最も古い価格が計算から除外され、最新の価格データを反映した移動平均線が算出されます。

単純移動平均線では、短期的な価格変動が滑らかな線として表示され、長期的なトレンドが強調されます。短期(10日など)単純移動平均線は直近の価格変動に敏感である一方、長期(200日など)単純移動平均線からは全体的なトレンドに関する幅広い視点が得られます。

暗号資産取引における単純移動平均線

暗号資産取引では、単純移動平均線を用いてトレンドおよび潜在的な売買シグナルを見極められます。例えば、Bitcoin価格が50日単純移動平均線を上回れば、上昇トレンドの始まりまたは継続ととらえられ、買いシグナルとなる可能性があります。一方、同価格が50日単純移動平均線を下回ることで下降トレンドの始まりまたは継続ととらえられ、潜在的な売りの機会となる可能性があります。

単純移動平均線は、幅広い取引戦略において用いられています。例えば、期間の異なる2種類の単純移動平均線のクロスオーバー(交差)に注目できます。この場合、50日単純移動平均線と200日単純移動平均線の交差がしばしば注目されています。短期単純移動平均線(50日)が長期単純移動平均線(200日)を下から上に突き抜けると、ゴールデンクロスと呼ばれる強気のシグナルとみなされます。一方、短期単純移動平均線が長期単純移動平均線を上から下に突き抜けるデッドクロスは、弱気のシグナルとされています。

まとめ

単純移動平均線(SMA)とは、特定の期間における価格データを滑らかな線で表示することでトレンドを特定しやすくするテクニカル分析ツールを指します。暗号資産取引において、単純移動平均線はトレンドおよび潜在的な売買シグナルの発見に用いられています。単純移動平均線は、幅広い取引戦略において活用できます。