移動平均線リボンの感度は、単純移動平均線(SMA)から指数平滑移動平均線(EMA)に切り替えたり、期間の間隔を変更したりすることで調整できます。5、15、25、35、45などの短期間の移動平均線により構成される移動平均線リボンは、わずかな価格変動にも敏感に反応します。つまり、短期的な価格変動および市場のモメンタムを分析できます。
一方、150、160、170、180などの長期間の移動平均線により構成される移動平均線リボンは、短期間の価格変動に対して鈍く反応します。この設定は、主に市場における主要な転換点の特定に関心を持つ長期投資家がより好んで使うことが多くなっています。
移動平均線リボンを用いると、市場のトレンドにおける転換点を分析できます。例えば、移動平均線リボンが拡大した場合、市場におけるトレンドが強まっていると判断できます。こうした拡大は、価格上昇局面において短い移動平均線が長い移動平均線から離れることにより生じます。トレーダーがトレンドの方向に沿った取引へのエントリーまたは継続的な取引を行う際の判断材料となります。
反対に、移動平均線リボンが縮小し、各移動平均線が接近した場合、価格の安定またはプルバック(揺り戻し)が生じていると判断できます。これにより、トレーダーは相場反転の可能性に備えることが可能となります。
移動平均線リボンは、幅広い期間の移動平均線を組み合わせたものとなっています。トレーダーは、移動平均線リボンを用いて市場のモメンタムおよび相場反転の可能性を把握できます。