RedStone(RED)とは
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RedStone(RED)とは

RedStone(RED)とは

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更新済 Feb 26, 2025
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要点

  • RedStoneは、Web3およびDeFiアプリケーション向けにカスタマイズ可能で低コストで安全なデータフィードを提供することを目的としたモジュラーブロックチェーンオラクルである。

  • 暗号通貨取引所やその他のブロックチェーンネットワークなど、さまざまなソースから情報を収集する複数のデータモデルを提供する。

  • RedStoneはEigenLayerプロトコルを活用してセキュリティを高め、データの正確性を確保し、データの改ざんを阻止する。

  • RedStoneのオラクルサービスは、貸付、取引、ステーキング、イールドファーミングなど、DeFiやブロックチェーンアプリケーションの多くの分野で活用できる。

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はじめに

RedStoneは、実世界のデータをさまざまなブロックチェーン上のスマートコントラクトに取り込むために開発されたブロックチェーンオラクルです。Web3や分散型金融(DeFi)アプリの運用には、信頼性の高い価格情報やその他のデータが欠かせず、RedStoneは重要な存在となっています。RedStoneは、数十のブロックチェーンで1,250以上の資産に対応する、カスタマイズ可能で低コストかつ安全なデータフィードを実現するべく取り組んでいます。

レッドストーンとは

RedStoneは、分散型アプリケーション(dApp)に金融データを提供するシステムです。従来のオラクルがデータを直接ブロックチェーンに保存するのに対し、RedStoneは異なる手法を採用し、データ提供を迅速かつ低コストに実現しています。用途に応じ、dAppが必要とするデータにアクセスする複数の手段を揃えています。

2021年のローンチ以来、RedStoneはEtherFi、Ethena、Pendle、Solv、Venus、Pufferなど、多くのDeFiプロジェクトで採用されています。

RedStoneの仕組み

RedStoneは、さまざまなデータ利用モデルを通じてdAppにデータを提供し、クライアントや開発者が最適なものを選択できるようにしています。そのモジュラー型構造により、データ収集と提供を分け、複数のネットワークでスムーズに拡張できます。

1. データフィードとソース

RedStoneは、暗号資産取引所や他のブロックチェーンネットワークなど、さまざまなソースから価格情報を収集します。そのデータは正確性の確認の後、スマートコントラクトで利用できる形にされます。

2. データ取得モデル

RedStoneには、スマートコントラクトにデータを取り込むため方法が複数種類あります。主なものに、Pull Model、Push Model、X Model、Hybridが挙げられます。

Pull Model

このモデルでは、必要な場合にのみdAppが最新データを即座に取得します。ブロックチェーン上で常に更新する必要がない点でコスト効率が高くなっています。データはオフチェーンに保管され、必要な際にのみスマートコントラクトが取得します。

Push Model

Push Modelでは、RedStoneが価格データをブロックチェーン上で継続的に更新します。レンディングプラットフォームや取引プロトコルなど、リアルタイムの価格更新が必要なアプリケーションに適しています。

X Model

X Modelは、フロントランニング攻撃を防ぐことでさらなるセキュリティを確保し、トランザクションの実行が完結するまで価格の信頼性が保たれます。

Hybrid Model(Push + Pull)

RedStoneのHybrid Modelは、ERC-7412の一部として導入されました。このモデルはPushとPullの戦略を組み合わせ、dAppが必要に応じてデータを取得できるようにしつつ、定期的に更新されるオンチェーン情報にもアクセスできます。

3. RedStone Actively Validated Service(AVS)

2025年、RedStoneは、EigenLayerプロトコルとそのリステーキングメカニズムを利用したActively Validated Service(AVS)を導入しました。このシステムは、バリデーターのネットワークを使ってデータの正確性を確認しオンチェーンに公開することで、価格フィードのセキュリティを高めます。これによりデータの改ざんを防ぎ、RedStoneが提供するデータへの信頼性が高まります。

セキュリティ

RedStoneプラットフォームは、Halborn、Codespect、AuditOne、Cantina、PeckShield、ABDKといった企業による複数のセキュリティ監査を通過しています。これらの監査により、システムがセキュアで脆弱性がないと裏付けられます。

さらに、RedStoneは暗号化署名された記録をオフチェーンに保存し、分散型ストレージネットワークであるArweaveにアップロードします。過去のデータは、改ざんのない状態で検証可能に保たれます。

RedStoneの用途

RedStoneのオラクルサービスは、レンディング、取引、ステーキングイールドファーミングなど、DeFiやブロックチェーンアプリケーションのさまざまな分野で活用されています。

1. 分散型レンディング

レンディングプラットフォームでは、借入限度額を決めたり不良債権を防ぐ上で、正確な価格データが欠かせません。RedStoneはリアルタイムの価格を届け、公正な環境を維持します。

2. 無期限取引

無期限先物市場のトレーダーは、契約決済に正確な価格が不可欠です。RedStoneが最新の市場データを届け、分散型取引所を支えます。

3. ステーキングとイールドファーミング

ステーキングやイールドファーミングのプロトコルでは、リワード計算に正確な価格フィードが不可欠です。RedStoneにより、計算は信頼性の高いデータに裏打ちされます。

4. ステーブルコインとデジタル資産

ステーブルコインは、その価値を保つに当たり、信頼性の高い為替レート情報が欠かせません。RedStoneは現実世界の価格を追跡し、ペッグの安定性を確実に維持します。

5. マルチチェーンアプリケーション

RedStoneは複数のブロックチェーンネットワークに対応しているため、異なるチェーンで運用されるプロジェクトで活用されます。その柔軟なシステム設計により、開発者は容易に統合できます。

REDトークン

RedStoneのネイティブトークンであるREDは、オラクルネットワークの分散化を進め、将来の成長を目指して導入されました。REDトークンの最大供給量は10億に設定され、ローンチ時に30%が利用可能となりました。REDトークンはイーサリアムのERC-20規格に準拠し、Wormholeのクロスチェーンシステムを通じてソラナやBaseなどのネットワークでも使用できます。

REDトークンは主にステーキングに使われ、RedStoneネットワークのセキュリティを確保します。データプロバイダーやトークン保有者は、RedStoneのシステムを通じてREDトークンをステーキングできます。このシステムはEigenLayerのAVSと連携しています。その見返りとして、RedStoneのデータを利用するユーザーからETH、BTC、SOL、USDCなどの暗号資産で報酬を受け取れます。

トークンは、コミュニティとエコシステムを支える目的で配布されます。内訳は、初期コミュニティメンバーに10%、開発に10%、チームメンバーに20%、データプロバイダーに28.3%、初期投資家に31.7%となっています。トークンの70%は当初ロックされ、4年間で段階的にリリースされます。

まとめ

RedStoneは、DeFiやその他のブロックチェーンアプリケーション向けに信頼性とコスト効率に優れた価格フィードを届けるブロックチェーンオラクルです。70以上のブロックチェーンネットワークに対応し、データのアクセスや活用を多様に実現しています。モジュラー型のアプローチで効率的なデータ提供を実現し、EigenLayerのAVSとの統合によりセキュリティを確保しています。

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