Wrapped Ether (WETH) の説明とラッピング方法
目次
はじめに
Wrapped Ether (WETH) とは?
ETHをラッピングする理由
Ether (ETH) のラッピング方法
Ether (WETH) のアンラップ方法
他のブロックチェーンでのETHのラッピング
Wrapped ETHがETHと同じ価格を維持する仕組み
どのDeFiアプリでWETHを使用できますか?
結論
Wrapped Ether (WETH) の説明とラッピング方法
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Wrapped Ether (WETH) の説明とラッピング方法

Wrapped Ether (WETH) の説明とラッピング方法

中級者
Published Feb 18, 2022Updated Mar 16, 2022
7m

概要

Wrapped Ether (WETH) はEther (ETH) にペッグされたトークンです。WETHはERC20トークンをサポートするいくつかのプラットフォームやDAppsで使用されています。ETHはネットワークのトランザクション手数料のお支払いに使用されますが、ERC20トークンのような機能はありません。

ETHをWETHにコンバートするのは、ラッピングと呼ばれるプロセスで簡単にできます。また、WETHをいつでもETHに戻すこともできます。ラッピングとアンラッピングは1対1の割合で行われるため、トランザクション手数料以外の追加コストはかかりません。

WETHスマートコントラクトが、ETHをラッピングし、ETHを保管し、同じ相当量のWETHを返してくれます。

EthereumのDeFiエコシステムは規模が大きく、WETHを使用することでステークや投資の機会が増えます。WETHにはたくさんのバージョンがありますが、中には他のバージョンよりも人気のあるものもあります。他のブロックチェーン上にもWrapped ETHはあり、そのチェーンのエコシステムで使用することができます。WETHの一般的な用途としては、NFT取引、流動性プールへの流動性の提供、仮想通貨のレンディングなどがあります。


はじめに

Ethereumチェーンを使用している場合、トランザクションや投資に利用しているほとんどのトークンはERC20トークン規格を使用しているでしょう。この技術標準を使用することは、ほとんどのユーザーにとって実用的であるため、分散型アプリケーション、ウォレット、およびプロジェクトの一般的な選択肢となっています。しかし、この事実は、EthereumのネイティブコインであるEtherに問題をもたらしました。

EtherはERC20トークンと同じ規格ではありませんが、ERC20に対応したDAppsで使用したいという要望が大きいです。Wrapped Etherは、この問題を解決するためのもので、もしかしたらすでにご存じかもしれないでしょう。このトークンが、多くのプロジェクトやDAppsにおいて、投資家や保有者にとって有用なツールとなっている理由を見ていきましょう。


Wrapped Ether (WETH) とは?

WETHは、Ether (ETH) の価格にペッグされたEthereum上のERC20 トークンです。EthereumのネイティブトークンであるETHは、ガス手数料のお支払いに使用することができますが、WETHはできません。しかし、WETHはETHよりもユースケースの幅が広く、分散型金融 (DeFi) のエコシステムでは非常に人気があります。MetaMask、TrustWallet、そしてEthereumネットワークのほぼすべてのウォレットがWETHをサポートします。それでは、WETHのユースケースをいくつか見ていきましょう。


ETHをラッピングする理由

最初は、なぜWETHのようなトークンがあるのかわからないと思うかもしれません。すでに、Ethereumブロックチェーン上にETHがあるので、わざわざラッピングする必要なんてないと思うかもしれません。まず理解していただきたいのは、Ethereum上のすべてのトークンが技術的に同じではないということです。このネットワークでは、開発者が仮想通貨の新しいルールや基準を作ることができます。
一例として、 ERC721フォーマットという、非代替可能トークン (NFT) 用の企画があります。これらは、EtherやERC20トークンとは全く異なる動作をします。このようなデジタルアセットを作成する際、開発者には多くのカスタマイズの余地があります。そのため、ETHはEthereumのガス手数料のお支払いに使用することはできますが、すべてのDAppでETHを使用できるわけではありません。

最近のほとんどのDeFi DAppsは、投資とステーキングの機会のためにERC20トークンを受け入れます。ETHを流動性プールに加えたり、担保として使用したい場合、ERC20バージョンにした方がはるかに簡単です。これにより、ブロックチェーン全体での互換性が最も高くなり、新しいスマートコントラクトの開発時間を短縮できます。


Ether (ETH) のラッピング方法

WETHを発行するプロセスはシンプルで、ETHをスマートコントラクトに送り、その見返りとしてWETHが送られてきます。つまり、作成されたWETHは、同じ枚数のETHによって完全に裏付けされています。送ったETHはスマートコントラクトにロックされ、いつでもWETHと交換して戻すことができます。ETHが返ってくると、コントラクトは供給されたWETHをバーンします。

Etherをラップするには、WETHスマートコントラクトと直接やりとりすることで、コントラクトがETHを受け取り、自分のウォレットにWETHを1対1で入金します (トランザクション手数料は別途お支払いする必要があります)。元に戻すには、別のスマートコントラクトとのやり取りが必要ですが、プロセスはほとんど同じです。

しかし、こうやってWETHを発行するよりも、仮想通貨取引所を使用して別のトークンをWETHに交換する方がずっと簡単です。Uniswap DEXを使用して、あるいはMetamaskウォレットから直接、ETHをWETHにスワップする方法を見てみましょう。


UniswapでのETHのラッピング

1. Uniswapを開き、ウォレットを接続します。ネットワークとしてEthereumも選択されていることを確認してください。


2. 上フィールドでETHを選択し、下のフィールドでWETHを選択します。[Select a token] をクリックすると、リストの上に「WETH」が表示されます。


3. WETHにコンバートしたいETHの枚数を入力し、[Swap] ボタンをクリックします。


4. その後、仮想通貨ウォレットでトランザクションを確認してみてください。また、ガス手数料をお支払いする必要があることも忘れずに、余分なETHを手元に置いておきましょう。トランザクションの詳細を確認し、 [Confirm] をクリックしましょう。


5. あとは、トランザクションがブロックチェーンで承認されるのを待つだけです。承認までの待ち時間は、その時点でのネットワークトラフィックによって異なります。急いでいる場合は、トランザクションを高速化 (=高い手数料をお支払い) することで、より早く承認させることができます。


MetaMaskでのETHのラッピング

1. MetaMaskウォレットを開き、ネットワークが [Ethereum Mainnet] になっていることを確認します。次に [Swap] をクリックします。


2. [Swap to] の欄で、「WETH」と検索します。


3. スワップを希望するETHの枚数を入力し、[Review Swap] をクリックします。


4. コンバージョン率を示すクォートが表示されます (1対1となるはず)。[Swap] をクリックすると、取引が確定します。


Ether (WETH) のアンラップ方法

前述のように、スマートコントラクトとやりとりをすることで、Etherを手動でアンラップすることができます。しかし、WETHをETHに交換する方がシンプルで安全です。これを行うには、以前に紹介したUniswapまたはMetaMaskの手順に従いますが、WETHからETHに変更することを確認してください。また、バイナンスを使用してWETHにコンバートすることもできます。

1. まずはバイナンスのコンバート&OTCポータルにアクセスしてください。[From] にWETHを、[To] でETHを選択し、[Preview Conversion] をクリックします。


2. トレードの詳細が表示されます。スワップを行う前に必ず、この詳細を確認してください。なお、バイナンスでは、この方法でETHをWETHにスワップすることはできません。


他のブロックチェーンでのETHのラッピング

ETHのラップバージョンは、主要なブロックチェーンにも存在しており、ETHの相互運用性を高めています。例えばBNBスマートチェーン (BSC) でWrapped ETHを使用すると、BSCのDeFiエコシステム内でWETHの取引や利用が可能になります。そのためには、バイナンスや他の取引所からETHをBSCのウォレットに出金する必要があります。出金を行う前に、ご利用の取引所がETHからWETHへのコンバートをサポートしていることを確認してください。

また、ブリッジサービスを利用することもできます。これらはサードパーティのDAppsで、仮想通貨を受け取ってオリジナルのブロックチェーン上でそれを保管し、移動先のブロックチェーンで1対1の割合でラップドトークンを発行します。

トークンをブリッジさせても、問題なく動作することが多いですが、トークンをブロックチェーン間で移動させることはリスクを伴う場合があるので注意が必要です。一部のブリッジでは、スマートコントラクトがハッキングされる事件が発生しました。Wrapped Bitcoin、Wrapped Ethereum、または他のトークンをブリッジしたい場合は、そのブリッジングサービスを使用する前に、使用するプラットフォームを慎重に調査してください。


Wrapped ETHがETHと同じ価格を維持する仕組み

WETHとETHのペッグを維持する鍵は、1対1の兌換性にあります。もしWETHが安ければ、人々はそれを買って、より高価なETHにコンバートして利益を得るでしょう。この機会があれば、WETHの需要が高まり、その結果、価格も上昇します。WETHの価格が高ければ、人々はETHを購入してWETHにコンバートして売却し、WETHの供給量が増えて価格が下がります。このような需要と供給の原理により、ペッグは比較的安定しています。


どのDeFiアプリでWETHを使用できますか?

Ethereumには、ERC-20トークンを受け入れる多くのDeFi DAppsがあります。1つの選択肢は、Uniswapのような分散型取引所 (DEX) で利用可能な流動性プールにWETHを追加することです。流動性を提供することで、プールを利用してスワップしたユーザーから手数料を得ることができるようになります。しかし、変動損失によって、預けたトークンの枚数が減少するリスクが常に存在することは忘れないでください。流動性の高いプールを利用することで、このリスクを減らすことができます。
また、AaveのようなプラットフォームでWETHのレンディングをはじめることもできます。他のユーザーはあなたのトークンを借りることができますが、その際には担保を提供する必要があります。その代わり、預けた仮想通貨を引き出すまでの間、金利を受け取ることができます。


結論

Ethereumは、世界で最も古く、かつ発展したDAppエコシステムの1つです。これにより、多くのETH保有者が自分のETHをDeFiプロジェクトで使用したいと考えているため、WETHは必要不可欠なものとなっています。WETを触ってみようと思ったら、ラッピングするためのスマートコントラクトを使用するよりもシンプルで便利のため、取引所でETHや他のトークンを使用して、購入することをお勧めします。