WMAは選択した期間内の各価格に比重をかけ、直近の価格には最も大きな比重がかけられます。WMAは、各価格にその比重をかけて合計値を求め、比重の合計で割って計算します。
ここでは、5日加重移動平均線(WMA)の計算式を例に挙げて説明します。過去5日間の終値が$10、$11、$12、$13、$14とします。これらの価格に、それぞれ1、2、3、4、5の比重をかけるものとします。WMAの計算は次のようになります。
WMA=(10×1+11×2+12×3+13×4+14×5)÷(1+2+3+4+5)=(10+22+36+52+70)÷15=190÷15=12.67
この例では、5日間WMAは$12.67になります。WMAでは、時間が流れて新たな終値が決まると最も古い価格が除外された上で加重値が再計算され、常に最新価格が反映されるように設計されています。
暗号資産取引では、トレンド分析にWMAが利用されています。例えば、Bitcoinの価格が50日WMAを上回った場合、上昇トレンドの始まりを示し、購入タイミングであることの示唆となり得ます。一方、価格が50日WMAを下回った場合、下降トレンドの始まりを示し、売却対民であることの示唆となり得ます。
加重移動平均線(WMA)は、直近の価格変動への反応を高め、特定の期間の価格データを滑らかな線で表示するテクニカル分析ツールです。暗号資産取引では、トレンドやサポート(支持)、レジスタンス(抵抗)レベルの特定にWMAがしばしば利用されています。
期間の異なる複数の移動平均線から構成される、テクニカル分析ツール。
中心となる移動平均線の上下を囲む2本の線から構成される、テクニカル分析ツール。
価格データを滑らかな線で表示することでトレンドを特定しやすくするテクニカル分析ツール。