要点
Renzoは、ステーキングした暗号資産から報酬を得つつ、資産の流動性を維持できるリキッド・リステーキング・プラットフォームである。
Renzoは自動化されたステーキング戦略により、ステーキングの技術的な複雑さを軽減し、収益を最適化する。そのサービスは、イーサリアムやソラナを含む複数のブロックチェーンネットワークで利用できる。
REZトークンは、Renzoプロトコルのガバナンスおよびユーティリティトークンである。トークン保有者は、プラットフォームの発展を決定する意思決定プロセスに参加できる。
はじめに
Renzoは、ステーキングを簡単で身近なものにすることを目指すブロックチェーンプロジェクトです。ステーキングとは、ブロックチェーンネットワークのセキュリティを確保することで報酬を得る仕組みです。Renzoは、技術面をすべて処理しステーキングを簡素化する一方、ユーザーは資金にアクセスできる状態を維持できます。
多くのユーザーはステーキングの仕組みから報酬を得ることを検討するものの、自身でのバリデーターノードの運用やリステーキング戦略の管理の煩雑さを感じています。Renzoはこれらの手続きを自動化し、ユーザーにとって使いやすい体験を提供します。
2025年3月時点で、Renzoのリステーキング総額は7億ドルを上回っています。
Renzoとは
Renzoは、ユーザーが暗号資産をステーキングしつつ、その資産を自由に利用できるリキッド・リステーキング・プラットフォームです。通常、ステーキングでは資産がロックされますが、Renzoでは特別なリステーキング・トークンを受け取り、これを取引や他の用途に使用しながらステーキング報酬を得られます。
Renzoは、イーサリアムのEigenLayer、Symbiotic、ソラナのJito Networkなど、複数のブロックチェーンシステムに対応しています。これにより、自身でバリデーターノードの運用といった複雑な手続きを回避し、簡単にステーキングができます。Renzoは、自動化された戦略とリスク管理ツールを通じて、最小限の労力でステーキング収益を最大化します。
Renzoの仕組み
Renzoは、ユーザーが資産をステーキングする際にリキッド・リステーキング・トークン（LRT）を発行します。同トークンはステーキングされた資金を表し、報酬を得ながらさまざまな用途に使用できます。
手続きは通常、以下の手順で進められます。
資金の預け入れ：Renzoを通じてETH、リキッド・ステーキング・トークン（LST）、またはその他の資産をステーキングします。
LRTの受け取り：ezETH、pzETH、ezSOLなどのトークンを受け取ります。
リステーキング：Renzoは当該の資産をリステーキングし、ネットワークのセキュリティを確保すると同時にユーザーに報酬を付与します。
LRTの活用：ユーザーは、LRTを取引、保持、または分散型アプリで使用しながらステーキング報酬を継続的に獲得できます。
必要時の引き出し：ユーザーがステーキングを解除する場合、LRTを元の資産と交換できます（ネットワークでの出庫ルールが適用されます）。
Renzoの主な特徴
1. リキッド・リステーキング・トークン（LRT）
Renzoは、使用するネットワークに応じて異なるLRTを用意しています。
ezETH：EthereumのEigenLayer向け。
pzETH：Symbioticエコシステム向け。
ezSOL：SolanaのJito Network向け。
LRTは取引可能であるため、資産を特定の期間ロックするため他では使えなくなる従来のステーキングに比べて高い流動性が提供されます。
2. 自動複利報酬
Renzoは、ユーザーが獲得した報酬を自動的に再投資し、手間を掛けずに報酬を増やせます。報酬を手動でリステーキングする必要はありません。つまり、自動複利機能により、頻繁にアカウントを確認することなく、収益を最大化できます。
3. 自動化されたリステーキング戦略
Renzoのプラットフォームがステーキングの技術面をユーザーに代わって処理します。収益を最大化しつつリスクを最小限に抑えるよう、戦略を自動的に調整します。これには、最適なステーキング機会の選択、資産配分の調整、セキュリティ基準の維持などが含まれます。ユーザーが資産のステーキング先について複雑な判断を下す必要はなく、Renzoがこれを効率的に管理します。
4. マルチチェーン対応
Renzoの主なメリットの1つに、複数ブロックチェーンネットワークへの対応があります。ユーザーは、ネットワークごとに個別の戦略を管理することなく、異なるチェーンで資産をリステーキングできます。このマルチチェーン対応は、多様なエコシステムでステーキングの参加を望むユーザーにはとりわけ便利なものとなります。
REZトークン
REZトークンは、Renzoプロトコルのガバナンスおよびユーティリティトークンです。トークン保有者は、プラットフォームの発展を形作る意思決定プロセスに参加できます。REZ保有者は、リスク管理方針、ステーキング上限枠、プラットフォームへの統合対象となるオペレーターやサービスの承認など、重要な事項について投票できます。
トークン配分
資金調達（31.56%）：Renzoの開発を支援する初期投資家に割り当てられた。当該のトークンは2年間ロックされ、1年間のクリフ（解除制限期間）後、10%が解除され、翌1年間で月次ベスティング（段階的解除）が実施される。
コミュニティ（32%）：Renzoエコシステムの成長促進に充てられる。内訳は、シーズン1のユーザー配布向けの7%、今後のインセンティブキャンペーンやクロスチェーンイニシアチブ向けへの5%などとなっている。
主要貢献者（20%）：Renzo Labsのチームおよびアドバイザー向けに予約された配分。当該のトークンは1年間のクリフ後、2年間の月次ベスティングが適用される。
財団（12.44%）：$ezETHの普及拡大を目的とした取り組みへの資金配分。これには、さらなる開発、リスク評価、監査などが含まれる。
バイナンス（2.5%）：バイナンスローンチプール向けに割り当てられ、バイナンスでBNBおよびFDUSDをステーキングしたユーザーに配布される。
流動性（1.5%）：流動性キャンペーン、取引所パートナーシップ、マーケットメーカー向けに確保された配分。
報酬とインセンティブ（ezPoints）
Renzoは、LRTを保有または使用するユーザーにezPointsを提供することで参加を促進しています。紹介することでも、追加でポイントを獲得できます。このポイントは、将来的に報酬、割引、またはプラットフォームのガバナンス権として使用されます。
ezPointsは、長期的な参加と関与への報酬として設計されています。Renzoのサービスを積極的に利用するユーザーは、将来の利益につながるポイントを蓄積できます。他のユーザーを招待してプラットフォームのコミュニティ拡大を目指す紹介システムも備わっています。
まとめ
Renzoは、ステーキングをよりシンプルかつ柔軟にするプラットフォームです。LRT、自動化された報酬獲得、マルチチェーン対応の機能により、ユーザーは資産をロックせずにステーキング報酬を獲得できます。自動化、セキュリティ、効率性の融合は、技術的な煩雑さを避けつつステーキングに参加したい場合、魅力的な選択肢となります。Renzoは資産の柔軟性と管理を維持しながら、ステーキング初心者から経験豊富なブロックチェーンユーザーが簡単なステーキング参加方法を提供します。
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