非代替トークン(NFT)
コミュニティからの投稿記事 - 著者:John Ma
非代替性トークン(NFT)とは、一意の資産を表す暗号化トークンの一種を指します。NFTは、デジタル資産または現実資産をトークン化したものです。同トークンは、ブロックチェーンネットワーク内での信頼性と所有権の検証可能な証拠として機能します。各NFTは互換性を持たないため、デジタル分野での希少性を備えることになります。
代替性とは、各単位を交換でき、本質的にはそれぞれを区別できない資産の特性を指します。例えば、
法定通貨はすべて、代替性を持ちます。交換媒体として機能するには、各単位が他の同等の単位との互換性を持つ必要があるためです。つまり、ある1米ドル紙幣は別の1米ドル紙幣との本質的な互換性を持っており、交換したとしてもその価値が変わることはありません。
NFTは、
分散型アプリケーション(dApp)が一意のデジタルアイテムやコレクションの作成と所有権発行を行うために用いられます。NFTは、購入者と販売者をつなぐオープンなマーケットプレイス上で取引できるとともに、各NFTが一意であることは特筆すべき点となっています。
NFTを簡単に発行できるようにするために、幅広いフレームワークが作成されています。とりわけ有名なフレームワークである
ERC-721は、
Ethereumブロックチェーン上における非代替性資産の発行および取引に用いられる規格の1つとなっています。改良された最新版の規格である
ERC-1155では、単一の
コントラクトで代替性トークンと非代替性トークンの両方を扱うことができます。
NFTの規格化により極めて高度な
相互運用性が実現し、アプリケーション間で一意の資産を比較的簡単に送付できるようになります。
NFTは、ブロックチェーンを中心とした新しいデジタル経済における主要な構成要素の1つとなる可能性を秘めています。同トークンは、ビデオゲーム、
デジタルID、ライセンス、証明書、美術品などの多彩な分野で用いられる可能性があります。また、NFTにより、こうしたアイテムの分割所有も可能となります。ブロックチェーン上での所有権の保存とデータの識別により、データの完全性とプライバシーの向上につながるほか、資産を簡単かつ
トラストレスに送付・管理できるようになることにより、貿易などの世界経済における摩擦が軽減される可能性があります。