内生変数
内生変数とは、経済モデル内の変数で、同じモデル内の他の変数によって決定または変化される変数を指します。言い換えれば、内生変数の値はモデル内の他の変数との関係や相互作用によって決定されます。
経済学における単純な
需要と供給モデルを考えてみましょう。このモデルでは、商品価格と販売数量が内生変数になります。価格は商品に対する需要と供給数量の影響を受けます。供給が一定のままで需要が増加すると、価格は上昇します。逆に供給が増えて需要が一定だと、価格は下落します。
では、企業の生産と販売モデルを見てみましょう。企業の生産水準、売上高、利益が内生変数になります。これらの内生変数は、企業の生産能力、生産コスト、価格戦略など、さまざまな内部要因の影響を受けます。例えば、企業が生産能力の向上に向けて新技術への投資を決定した場合、生産水準と利益は変化する可能性が高くなります。
暗号資産市場では暗号資産価格が主な内生変数になります。暗号資産価格は、取引
量、
投資家心理、市場の需要などさまざまな要因の影響を受けます。例えば、市場の需要が急増すると、暗号資産の購入に関心を持つ投資家が増え、価格が上昇する可能性があります。
他の例としては、
ハッシュレートがあります。これは、新しいブロックの
マイニングに使用される演算処理能力を指します。ハッシュレートは、ネットワークに参加しているマイナー数とマイニングの採掘難易度に影響を受けます。
内生変数とは、経済モデル内の変数間の内部相互作用によって決定される経済モデルの構成要素です。内生変数の例としては、財の価格や数量などが挙げられます。暗号資産分野では、暗号資産価格とハッシュレートが内生変数にあたります。