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セキュリティ・トークン・オファリング(STO)

セキュリティ・トークン・オファリング(STO)

初心者

セキュリティ・トークン・オファリング(STO)の概要

セキュリティ・トークン・オファリング(STO)とは、セキュリティトークンの発行による資金調達方法の1つです。同トークンは、株式、負債、不動産をはじめとする原資産の所有権に相当するものとなっています。セキュリティ・トークン・オファリング・イベントでは、現実資産により裏付けされたトークンの提供を通して、投資家に所有権および配当の機会が付与されます。

セキュリティ・トークン・オファリング(STO)の仕組み

セキュリティ・トークン・オファリングでは、最初に企業がセキュリティトークンの発行により資金調達を行う意思決定を行います。セキュリティ・トークン・オファリングの実施にあたり、企業は規制要件に準拠する必要があります。セキュリティ・トークン・オファリングは、既存の証券法に則り行われることとなります。

次に、企業はセキュリティトークン発行に用いるブロックチェーンを選択します。セキュリティトークンは通常、同トークンに関する利用規約(所有権や配当分配の仕組みなど)がエンコードされたスマートコントラクトを用いて作成されます。
投資家は、セキュリティトークンを法定通貨または暗号資産を用いて購入できます。調達済みの資金は、セキュリティトークン発行元の企業により、事業開発やプロジェクトファイナンスなどの初期資本が必要となる活動に用いられます。この見返りとして、投資家は原資産の一部に相当するトークンを受け取ります。

セキュリティ・トークン・オファリングのメリット

セキュリティ・トークン・オファリングにより、フラクショナル・オーナーシップ(小口分割所有権)が可能となり、投資家は不動産などの価値の高い資産の一部を保有することができるため、こうした投資へのハードルが下がります。また、同オファリングにより流通市場におけるトークンの取引が可能となることから流動性が向上し、投資家は同資産の購入・売却を簡単に行えるようになります。加えて、同オファリングの大きなメリットとして透明性も挙げられます。関連するすべてのトランザクションは一般公開される台帳に記録されるため、インターネットを介して誰でも簡単にアクセス可能となっています。

まとめ

セキュリティ・トークン・オファリング(STO)とは、現実資産の所有権を表すセキュリティトークンの発行により資金調達を図る方法の1つです。セキュリティ・トークン・オファリングにより、流動性・透明性の向上やフラクショナル・オーナーシップ(小口分割所有権)などのメリットがもたらされます。