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コンセンサスアルゴリズム

コンセンサスアルゴリズム

初心者

コンセンサスアルゴリズムの概要

コンセンサスアルゴリズムにより、ブロックチェーンネットワーク内の各コンピューターが、その一部が公正に行動していない場合でも、真実とされていることに基づき合意形成できるようになります。つまり、コンセンサスアルゴリズムとは、必ずしもお互いを知らないユーザー(コンピューター)から成る分散型ネットワークにおいて、合意形成を行うために用いられる仕組みまたはルール一式を指します。
読者とその友人が共有のノート(すなわち台帳)でお金の取引(トランザクション)を追跡管理していると仮定します。お互いを信頼している場合、1人がトランザクションを書き留め、他のメンバーがこの内容に同意するのは簡単です。しかし、相手が見知らぬ人であれば、誠実ではない可能性があるため、一筋縄ではいきません。こうした場合に、コンセンサスアルゴリズムが役立ちます。
ブロックチェーンでは、参加者全員が同一のデジタル台帳のコピーを保有しており、同コピーにすべてのトランザクションが記録されています。ここでは、すべてのコピーが一致するようにすることで、不正行為や偽のトランザクションの発生を防ぐことを目的としています。最も使用頻度の高いコンセンサスアルゴリズムとして、プルーフ・オブ・ワーク(PoW)とプルーフ・オブ・ステーク(PoS)の2種類が挙げられます。

1. プルーフ・オブ・ワーク(PoW)

プルーフ・オブ・ワーク(PoW)を謎解きレースだとします。マイナー(ネットワーク内のコンピューター)は、競い合って複雑なパズルを解きます。このパズルを最初に解いたマイナーが、ブロックチェーンに新しいトランザクションブロックを追加することになります。このプロセスは金の採掘に似ており、大量のエネルギーと強力な装置が必要となります。

マイナーは大量のエネルギーとリソースを費やして複雑なパズルを解き、これにより同システムの安全性が維持されます。PoWは、難易度の高い数学の問題を解くことでマイナーが作業を完了したことを示す仕組みと言えます。PoWでは、懸命に働いたマイナーのみが報酬を獲得できます。これは、金の採掘者が金塊を発見するプロセスと似ています。

2. プルーフ・オブ・ステーク(PoS)

プルーフ・オブ・ステーク(PoS)の仕組みはPoWとは少し異なります。パズルを解くための競争の代わりに、バリデーター(マイナーに類似)が順番に新規ブロックを生成します。バリデーターになるには、保有中の暗号資産をロック(ステーキング)する必要があります。また、バリデーターは、次のブロックに追加するトランザクションについての合意形成も行います。バリデーターが公正に行動した場合、トランザクション手数料による報酬を獲得できます。一方、不正行為を行った場合、ステーキング済みの暗号資産を失います。

PoSは、友人間の賭けに似ており、バリデーターは同プロセスに参加するために保有資金に関するリスクを負うことになります。同アルゴリズムでは、競争するのではなく、ネットワーク保護と同プロセスの公正性維持に対する誠意を示すことが肝心となります。

まとめ

コンセンサスアルゴリズムは、ブロックチェーンネットワークにおけるルールに相当します。コンセンサスアルゴリズムにより、参加者全員が共通の認識を持ち、適切な方向性を保っていることを確実にできます。信頼性が課題となるブロックチェーンの世界では、コンセンサスアルゴリズムにより、トランザクションの記録と共通履歴の維持のための安全性・信頼性の高いシステムを作成できるようになります。技術の進歩に伴い、新規の改善されたコンセンサスアルゴリズムが登場する可能性があるものの、現在においては、PoWとPoSはブロックチェーンを整理するための信頼できる仕組みであると言えます。

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